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音場工房

[ 2021年 12月 14日付 ]



AETから発売された ケーブルアイソレーター「EVO-CI0650NI」を試してみた!



  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    今回は、ケーブルに巻き付けるカール状のアクセサリーとして発売された「ケーブルアイソレーター」をご紹介します!

    オーディオアクセサリー誌の「2022年オーディオアクセサリー銘機賞」のグランプリを受賞した逸品です。一見、クライナの「Helca1」や、サンシャイン「SPIRAL-EXCITER」と同じ商品に見えますが、各社のアプローチには違いがあって面白い。

    AETは帯電防止構造によりケーブル内部の誘導をメイン機能とした製品で、ノイズや外部の振動ノイズなどを軽減する、ケーブルインシュレーターとしても有効との事です。


AET「EVO-CI0650NI」

静電気や振動による音質への影響は昔から指摘されていたが、対策には高度なテクニックや設置の制限などもあって難しかったと思います。特にケーブルインシュレーターは床に設置場所も必要で、一般的なご家庭のラックの後ろは狭くて設置ができない方も多かったのではないでしょうか。

今回ご紹介する「EVO-CI0650NI」はカール状にしていることで、設置が簡単で、だれでもその性能の恩恵に確実にあずかれる点が素晴らしい製品なんです。

素材感をチェック

持った感じでは、かなり柔らかく、直径約5mmの線材を螺旋状にしたもので、この中に帯電防止素材が2層構造に収まっています。

カール部分の長さは約55cm、中に通す適合ケーブルは直径20mmまでで、接続できるケーブルの長さは約2m以内が有効とされています。

ケーブルが2mを超える場合は「EVO-CI0650NI」を2個、もしくは複数個使用することが薦められています。重量は結構な重さがあり、重量があることでスタビライザー的な効果もあるのではないでしょうか。

カタログには「きちんと取り付けないと効果を十分に発揮できません」と記されています。

「EVO-CI0650NI」の効果は2種類あり、誘導ノイズに対しては均等に巻き付けるだけでその効果が期待できますが、振動に対しては、ケーブルが浮いた状態にすることが大切です。

壁や床には「EVO-CI0650NI」を使う事でケーブルが直接接触しないように設置することができます。ラックの後ろで床につかないで、中に浮いた状態の短いケーブルにも有効です。

ケーブルの振動には何種類もあり、スピーカーなど機器からの振動、音楽信号が流れることにより発生するケーブル自体の振動まで様々です。

振動に関しては、ケーブルとある程度の面積で接触している事が必要との事なので、細いケーブルの場合はLRまとめて巻くほうが効果が大きいようです。

ケーブルへのセットは両端にある固定用のマジックテープのついたバンドで固定します。

スピーカーケーブルに巻いた状態。

細いRCAケーブルに巻いた状態。

電源ケーブルに巻いた状態。

両端の先端にはアース線を接続できる端子があり、プラスドライバーでYラグの接続ができます。

仮想アース機器を使っている場合は接続することによって、より効果が高まります。

使ってみました。

実際に設置してみると、途端に音場全体が落ち着いて音楽がよく聴き取れるようになりました。

音像の輪郭の汚れや滲みが洗い流されたような感じで、フォーカスがピタリと合って、一音一音が明瞭に聴き取れるように。特にピアニシモが改善される事により、音楽の立ち上がりがスムーズになって、躍動感が感じられます。

これらの結果、ケーブル類がいかに振動やノイズの影響を受けていたのが分かります。

この商品の優れた点は、音色に変化が出ない事で、副作用が全くないため、安心してお勧めする事ができます。今回試した時には電源ケーブルが最も効果がありましたが、システムによって様々な効果があるとの事です。

まずは1本からお試しいただければ良いかと思います。その効果が確認できましたら、更なる追加購入をご検討ください。

クライナの「Helca1」との兼用も問題ないと思いますので、色々と試してみてください。





今回ご紹介した機種