カテゴリから選ぶ


音場工房

[ 2021年 12月 21日付 ]



ARCAMのストリーミングプレーヤーアンプ『 SOLO-UNO 』を試してみた!!



  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    今回は、ARCAM(アーカム)から発売された魅力的なストリーミングプレーヤーアンプ「SOLO-UNO」をご紹介します。

    ARCAMと聴いて懐かしいと思った方は昔からのオーディオファンでしょう。

    日本には久しく紹介されていませんでしたが、JBLでおなじみのハーマンインターナショナルから、本格的な日本国内販売が再開されました。

    そんな中で、特に魅力的な製品として注目を集めているのが「SOLO-UNO」という製品です。

ARCAM「SOLO-UNO」


最近の方は「ARCAM」と聞いても聞いたことがないと思われるかもしれません。

ARCAMは英国を代表するオーディオブランドで、英国・ケンブリッジに1976年に創業された老舗のブランドです。

ケンブリッジ大学の学生であったジョン・ドーソンらによって創業され、高いデジタルオーディオ技術を誇りながら、その設計理念は「生活の中に音楽を」と言うもので、一貫して普及価格帯の製品を中心に発売されています。

1990年頃に発売されたオールアルミボディーの「DELTA 60」が当時新鮮で音も良く、懐かしく思い出されます。

また「SOLO」というネーミングも以前に発売されていて、こちらはCDやFMチューナー内蔵のレシーバーでした。

今回ご紹介する「SOLO-UNO」は現代的なレシーバーと言える内容で、時代の変化を感じさせます。


では、早速「SOLO-UNO」を見ていきましょう。

コンパクトな寸法(W140×H52×D213mm)のB5サイズながら、50W+50Wのアンプを内蔵したプリメインアンプで、これからの音楽シーンの中心ソースとなりえる、ストリーミング再生に対応した製品です。

さらに、AirPlay2、Chromecast、Roon Ready対応、5GHz/2.4GHzデュアルバンドWi-Fiを搭載した、最新仕様のオールインワンモデルとなっています。

オールインの装備がされているため、あとはコンパクトなスピーカーさえ用意すれば、省スペースで本格的なオーディオシステムを構築することができる魅力的な製品です。



デザインは非常にシンプルで、一見するととてもアンプには見えませんが、筐体はアルミダイキャスト製で剛性が高く、持った感じの質感はとても高く感じさせます。

底部は広い面が防振対策のゴム製インシュレーター構造となっています。

デザインはとてもスタイリッシュで、下半分がポリッシュ仕上げになっており、置く台を映すため、上半分の黒いアルミボディー部分が宙に浮いているように見えるデザインとなっています。



重量は1.5Kgと、アンプとしては軽量と思われるかもしれませんが、最新のデジタルアンプと電源技術が搭載されており、音質も侮れないクオリティーを聴かせてくれます。

この筐体に、出力は25W/ch(8Ω)、50W/ch(4Ω)の本格的なアンプと、ネットワーク受信機能、DACを搭載。DACはMQAにも対応した高解像度なチップを採用。

ネットワークまわりはLAN端子に加え、5GHz/2.4GHzデュアルバンドWi-Fiも内蔵。



サポートするファイルは「WAV」「FLAC」「ALAC」「AIFF」「OGG(192kHz/24bit)」「AAC(96kHz/24bit)」「MP3(48kHz/16bit)」「WMA(44.1kHz/16bit)」「MQAのデコード対応」 のほか、「AirPlay2」「Chromecast」「Roon Ready」にも対応。

リモコンは付属していないが、専用スマートフォンアプリ「MusicLife」が用意されています。



「AirPlay2」「Chromecast」に対応しているので、スマートフォンで使っているアプリで、音楽配信や動画配信を楽しんでいる音声を転送することができます。



通常のアナログ音声入力も1系統装備。リアに3.5mmステレオミニ入力端子しており、アダプターを使うことで様々なアナログ機器と接続が可能、フォノイコライザーを接続してアナログ再生をする!なんて事もできます。



本格的なスピーカーターミナルを装備。スピーカーケーブルを接続するターミナルは金メッキの本格的なパーツが使われており、Yラグやバナナ端子の本格的ケーブルも接続できます。細部にわたり妥協のない設計が光ります。



◆ARCAM「SOLO-UNO」のスペック
・アンプ出力:25W/ch(8Ω)、50W/ch(4Ω)
・周波数特性:10Hz〜20kHz
・S/N比:117dB
・アナログ入力端子:3.5mmステレオミニ×1系統
・デジタル入力端子:Ethernet、Wi-Fix各1系統
・外形寸法:幅140mm×高さ52mm×奥行213mm(突起物含む)
・重量:1.5kg


JBLの「Classic」シリーズの最小モデル「L52 Classic」(標準価格:ペア11万円税込)を接続

組み合わせるスピーカーは、コンパクトで高音質、デザインにも拘りたい。

今回はJBLの新製品、レトロな外観だがスペックは最新の「Classic」シリーズの最小モデルで人気の「L52 Classic」(ペア11万円)を用意できたので「Solo Uno」と組み合わせて試聴してみました。


ここで少し、JBL「L52-CLASSIC」をご紹介します。

1970年代に登場した往年の名器として有名な「L-100 Century」のデザインを継承した「CLASSIC」シリーズの最小モデル。



キャビネットは上位モデルと同じ、V字ブレーシングによる内部補強を搭載した高剛性キャビネットになっています。



ウーファー「JW135PW-4」には、アルミダイキャスト製フレーム採用の133mm径ホワイト・ピュアパルプコーン・ウーファーを採用。独自の対称磁界構造、アルミ製ショートリング、銅キャップを組み合わせて低歪磁気回路を実現。



ツイーター「JT020Ti1-4」に新開発19mm径チタンドーム・ツイーターを採用。JBLのスタジオモニターでお馴染みの、ツイーターのレベル調整アッテネーターを搭載。



JBLモニタースピーカーの伝統の高域用のアッテネーターを搭載。



サランネットは往年の名器を継承したフロントグリルを採用。耐候性を高めた新設計のQuadrex Foamが採用されておりすぐにボロボロにならないのでご安心ください! カラーはブラック(BLK)、オレンジ(ORG)、ダークブルー(BLU)の3色のバリエーションをご用意。



◆JBL「L52-CLASSIC]のスペック
・外形寸法:幅197mm×高さ331mm×奥行216mm(グリル含む)
・重量:5.0kg
・再生周波数特性:47〜24,000Hz
・インピーダンス:4Ω
・出力音圧レベル:85dB


試聴してみました。


歯切れのよい低域の「L52-CLASSIC」と、英国の小型アンプ「SOLO-UNO」の組み合わせは抜群の相性の良さを聴かせてくれます。

「L52-CLASSIC」のストレートなサウンドと「SOLO-UNO」のナチュラルなサウンドの組み合わせは、聴くソースを選ばないし、本格的なスケール感も表現できる高いクオリティーを聴く事ができます。

小さなBluetoothスピーカーなどでは決して聴くことのできないサウンドを楽しめます。


音が出た瞬間に分かるのは、非常に素直で、ニュートラル、そして情報量たっぷりのサウンドであること。

JAZZを聴くとベースの胴鳴りや、ホーンの唸りなどのアコースティック楽器がリアルに鳴り響きます。

最も驚いたのは、ドラムのパンチ力が本格的に再現できていることで、「SOLO-UNO」の駆動力の高さは侮れません。

コンパクトな外観とは思えない実在感のあるサウンドで、低域のエネルギー感も本格的です。

女性ボーカルも心地の良い妖艶さまで歌い上げる実力は見事で、コストパフォーマンスの高さは非常に満足感を得られます。


しかし便利な時代になりましたね!!

「Solo Uno」にはネットワーク再生機能が内蔵されており、高品質アンプも内蔵されているので、スマートフォンをちょっといじるだけで、ハイファイなサウンドが奏でられるのは、まるで夢のようです。

Wi-Fi環境であれば、サブスクの配信を再生したり、iPhoneのApple Musicのサウンドを再生したりと、無限に音楽ソースが膨らみます。

大きなアンプも、CDプレーヤーも接続しないで、このシンプルな構成で、これだけ音楽を楽しめるのは嬉しいですね。


※今回のJBL「L52Classic」は新品開封したてだったため、エージングが全く出来ておらず、実力の片鱗しか確認できなかったことを付け加えておきます。





今回ご紹介した機種