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音場工房

[ 2022年 2月 8日付 ]



メイド・イン・イタリアのスピーカー「CharioAudio(チャリオ)」取り扱い開始!



  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    今回ご紹介するのは、イタリア産のローカルウッドを採用したキャビネット、設計から製造までイタリアメイドのドライバーユニット、メイド・イン・イタリアのスピーカー「CharioAudio(チャリオ)」です。

    木工職人の目で選び抜いた材料を手作業で作り上げていくキャビネットには、イタリアのものづくりの伝統が息づいています。Charioのスピーカーシステムは自然の素材を使うことで、ひとつひとつが唯一無二の存在となります。


Charioについて「HANDCRAFTING SINCE 1975」

Charioは、1975年イタリア ミラノに設立されて以来、40年以上スピーカー製造を続けている老舗ブランドです。CHARIOの名称は、総支配人「カルロ・ヴィチェンツェット」とチーフエンジニア「マリオ・ムラーチョ」のカルロ(英語のチャールズ)とマリオの名前から付けられています。

ドライバーからキャビネットまでハンドクラフトにこだわった設計思想を100%具現化することを目指してきた、世界的にも希少なスピーカーブランドです。

Charioのスピーカーは、余計な色付けや演出をきらい、忠実再生をよしとする音楽愛好家たちのためにデザインされています。カルロは音楽演奏家としても活躍していた人物で、その時の感性がスピーカーシステムの音決めに活かされています。

ソースのポテンシャルをあますところなく再現し、音楽そのものにリスナーを惹き込むトランスペアレントなサウンドが魅力です。


Charioの設計理念(メーカーHPより引用)

ものづくりを通して音楽に触れる歓びを提供するには、楽器を作るか、オーディオ機器を作るか、このふたつの方法があります。優秀な楽器製造者は、楽器から発生した振動をいかに長く響かせるか、という秘密を知っています。いわゆる“レゾナンス(響き)”と呼んでいるものです。

人間の耳が感じる音は、発音時のインパクトに加え、その音のエネルギーが徐々に消滅していく様の総体であり、その響きが調和していればいるほど人は心地よいと感じます。マイクロフォンを通して収録された音の総体が電子信号に置き換えられてスピーカーを揺さぶる時、スピーカーデザインでは余計な響きを付加することを極力避けなくてはなりません。当然ながら、スピーカーの目的は、録音時の音(音響)を忠実に再現することだからです。

より響かせるために苦心する楽器製作者と、レゾナンスをなくすために試行錯誤するスピーカーエンジニア。歓びを提供するという同じ方向を向きながら、音へのアプローチは対局的です。

オーディオシステムの設計では、その基軸を「情緒/感性」におくか、「数値/スペック」に頼るか、どちら側かと聞かれることがあります。しかし、これらは二律背反的なものではなく、設計対象の異なる側面であり、どちらかひとつを選択すべきものではありません。

21世紀を迎え、現代の素材技術は異素材を融合し様々なソリューションを提供しています。しかしCharioでは自然の木材を使うことにこだわり続けています。現代の電子技術はシンセサイザーなど仮想楽器の大幅な進化をもたらしました。

それなのに、なぜヴァイオリンにはパネヴェッジョの赤モミが一番であることに変わりはないのか。現代の機械技術は物体をいとも簡単にモデリングすることを可能にしました。それなのに、なぜアーティストたちはいまだに自分の手を使って自然の木を彫ることを選ぶのか。

素材はものづくりの根幹です。人間の感性に寄り添い、暮らしに自然に溶け込む素材を厳選することはとても大切なことです。Charioは、感性と数値の両面から真摯に研究を重ね、音楽に触れる歓びを提供したいと考えています。

(引用終わり)


製品のご紹介

まるで工芸品のような美しいキャビネット

音楽性豊かなサウンドは、チャリオが手がけるプロダクトの特徴です。天然木を利用してハンドメイドで製作。そして、キャビネットからユニットまで、すべての素材をイタリア製とすることにこだわっており、組み立てもイタリア国内で行っています。

イタリア製のスピーカーのチャリオで、最初に魅力を感じるのは、美しい天然木を使い、高いクオリティで組み上げられたキャビネットです。使われるイタリアウッドは木目が大きい木材を使用、楽器と同様に原木を半年以上寝かせて乾燥させてから加工されています。

チャリオのスピーカーの多くは、サイドキャビネットに無垢の木材、他の面にはHDFを使っており、このコンビネーションでキャビネットの振動を大きく抑制。総合的にキャビネットの響きを上手くコントロールして、響きの良いキャビネットを作り出しています。


大口径振動板を採用したトゥイーターを搭載

チャリオの代表的なトゥイーターは38mmの口径の大きなソフトドームを採用しています(通常は28mmまでが多い)。ウェーブガイドといわれる波形制御機構と組み合わせ、指向性をコントロール。

高域を上に伸ばすよりも低域とのつながり、バランスを重視した設計でコントラストの高いサウンドと言えます。 これにより価格以上の空間再現性を実現しています。

良質なドライバーと、美しい響きを持つキャビネットとの組み合わせで、音楽性豊かなサウンドを実現しています。


ラインナップ

「Constellation」シリーズは、1998年発売されたチャリオ製品のロングセラーシリーズです。2018年に素材や製法に磨きをかけた「ConstellationMK2」へと進化を遂げています。

そして、2021年! ブックシェルフモデルには大きなトピックスがあります!

それは新発売された「Lynx」「Delphinus」専用のスタンドです。

チャリオのスピーカーは1990年後半のモデルからバスレフポートが底部に設置されています。そのためチャリオのブックシェルフには約15mmの硬質なゴム脚が取り付けられており、バスレフのポートからの低音はスタンドの天板または棚板で拡散されて360度放射されていました。

スピーカーとスタンドの狭い隙間に放出された低域は拡散されることで低域の量感を出していましたが、設置状況によってはブーミーになることも多く、設置の難しさに繋がっていました。

今回新発売されたスタンドは上位シリーズ用に開発された設計が継承されており、スタンドの天板にそれぞれのスピーカーに合わせて計算された穴が開けられていて、バスレフポートからの低域をストレートに下に放出できるようになっています。

これにより低域は見違えるようにダンピングが効いた音となり、この効果で全帯域に渡り躍動感が向上!! 更に付属されていたゴム脚を外して、そのネジ穴を利用してスタンドにネジ留めする事が可能となり、システム全体の剛性も向上しています。

スリムな4本脚はスピーカーに直接刺さっているようにも見えるデザインで、インテリアの邪魔にならない優れたデザインだと思います。ぜひ純正スタンドと組み合わせてチャリオの実力をお楽しみください。

「Lynx(リンクス)」:2ウェイ・ブックシェルフスピーカー。

多種多様なオーディオ環境の中でも、特にリビングスペースへの設置を想定し、チャリオのラインアップ中、もっとも小型軽量に設計されています。

イタリアン・ウォールナット無垢材のキャビネット、専用のドライバー、クロスオーバーネットワークなど、使用するマテリアルを徹底的に吟味。

イタリア・ヴィツェンツァの工房で職人の手作業によって組み上げられ、インテリアに溶け込むモダンクラシックなデザインと優れた音楽体験をご提供します。

感度:87dB
低域周波数:67Hz(-3dB)
クロスオーバーポイント:1500Hz
インピーダンス:4Ω
外形寸法:200 x 360 x 280mm(WxHxD)
質量:7.5kg(1本)

「Delphinus(デルフィナス)」:2ウェイブックシェルフ型スピーカー

160mmウーファーと、38mmソフトドーム・トゥイーターを搭載。これにより豊かな低域を実現するとともに、濃密かつ自然な音色とサウンドイメージを実現したとします。

キャビネットはイタリアン・ウォールナットの無垢材と、HDF(高密度繊維板)を採用。専用のペーパーコーンウーファー、クロスオーバーネットワークなど、各マテリアルも徹底的に吟味されたもので、イタリア・ヴィツェンツァの工房で職人の手作業によって組み上げられています。

感度:90dB
低域周波数:55Hz(-3dB)
クロスオーバーポイント:1500Hz
インピーダンス:4Ω
外形寸法:230 x 410 x 330mm(WxHxD)
質量:12kg(1本)

「Cygnus(シグナス)」:3ウェイトールボーイスピーカー

トールボーイスピーカーのエントリーモデル。38mmソフトドーム・トゥイーター、130mmペーパーコーンウーファーを搭載。底面にはサブウーファーとしてもう1基130mmペーパーコーンウーファーを備えます。

キャビネットは仰角のついた独自のもので、デザイン性を高めると同時に指向性をコントロールする音質的メリットもあります。

底面ユニットは、対向したベース部の角度と距離を調整し、前面に向かって開口する構造により低域をコントロール。スリムなシルエットながら、タイトかつ量感のある低域を獲得するとともに、音の強弱や細部の再現性を高めました。

フロントのほか、底面にウーファーユニットを1基搭載します。

感度:87dB
低域周波数:50Hz(-3dB)
クロスオーバーポイント:170/1500Hz
インピーダンス:4Ω
外形寸法:200 x 995 x 270mm(WxHxD)
質量:17kg(1本)

「Pegasus(ペガサス)」:シリーズのトップモデルとなる、3ウェイトールボーイスピーカー

Cygnusと同様にフロント、本体底面にユニットを搭載する構造を採用。ペーパーコーンウーファーの口径が160mmと大きくなっている点が特徴。

キャビネットもCygnusと同じく仰角をつけたデザインを採用。シリーズ共通の特徴となるイタリアン・ウォールナットの無垢材およびHDFで仕上げられています。

160mm口径のウーファーで低域を強化
感度:87dB
低域周波数:45Hz(-3dB)
クロスオーバーポイント:170/1500Hz
インピーダンス:4Ω
外形寸法:230 x 1030 x 370mm(WxHxD)
質量:26kg(1本)

担当者からのコメント

イタリアのメーカーらしく家具調のシックなデザインが特徴なチャリオです。音質はイタリア製品らしく、明るめの音楽性豊かな楽しいサウンドです。解像度は高く、中域に厚みのあるサウンドは、女性ボーカルなどとの相性が抜群です。

インテリアに溶け込むモダンクラシックなデザインと優れた音楽体験を実現しており、リビングでゆったりと音楽を楽しむ方、インテリアにこだわる方に特にお勧めです。

工芸品のような美しいキャビネットと相まって、現代オーディオの中でも大きな魅力を放っているブランドと言えるのではないでしょうか!!





今回ご紹介した機種