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音場工房

[ 2022年 8月 23日付 ]



Ferrum Audioから発売された 超高性能・高品位DCパワーサプライ「HYPSOS」をご紹介



こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回ご紹介する「HYPSOS(ヒプソス)」は、スイッチング電源とリニア電源のハイブリッド構成を採用した音響機器用高性能DCパワーサプライです。

電圧は、5〜30Vを可変して設定可能で、連続最大6A(瞬間最大9A)の大出力により、DCプラグを採用した音響機器、ネットワーク機器の電源を強化します。
さび色の鉄板で縁取られたバックライト付きのロゴが特徴です。


「HYPSOS」はハイファイ製品の新しいカテゴリー! 単純な電源アクセサリーではなく、それ自体がオーディオ コンポーネントであり、セットアップにおいて他のコンポーネントと同等 (またはそれ以上) に重要な部分となります。

「HYPSOS」は極めて独創的な発想により設計されており、将来のソフトウェアのバージョンアップも考慮して設計されています。
そのため、ハードウェアに依存する要素を極力少なくして、ソフトウェアにおいて制御されています。


◆リニア/スイッチングのハイブリッドパワーシステム

ノイズを抑えるにはリニア・レギュレータが最適ですが「HYPSOS」の出力電圧規模ではヒートシンクが巨大なパワーアンプの様になってしまうため、一部のリニア・レギュレータはそのまま使用し、ディスクリートの低ドロップアウト電圧レギュレータ (LDO) の前段はスイッチング・レギュレータを備えた効率的なステージを配置しコンパクト化に成功。

これにより、電力損失を低く抑えながら、リニア・レギュレータの使用により、出力の残留リップルの大幅減少を達成。さらに、スイッチング・コンバーターの後に2段のLCフィルターを使用してノイズをさらに抑制し、レギュレータの出力で電圧を平滑化します。

リニア電源とスイッチング電源のハイブリッド設計により、低リップル、低ノイズ、高速過渡応答、高効率など、両システムのメリットを享受し、理想的なDC電源を構築しています。


◆可変ボルテージによる幅広い機器への対応

プリセットされたデバイスのリストまたは、カスタムパラメータによって、電圧と極性を0.1V単位で設定することができます。
5〜30Vの広い電圧設定と、連続6A(瞬間9A)の強力な出力により、幅広い機器へご使用する事ができます。


◆4Tセンシングデザイン

「HYPSOS」の出力端子は4芯を採用、2芯を電力供給に、もう2芯を電圧監視用に使用する、専用DCケーブル(別売)が用意されています。
これにより、相手機器側のDC入力端子で正確な電圧レベルを計測し、リアルタイムにフィードバックすることにより、あらゆる瞬間にフラットな電圧を確保することができます。

この技術により、ケーブルの抵抗による電圧降下を排除し、過渡応答を効果的に改善します。接続した機器を常に安定した動作で駆動させるために大変重要な機能となっています。


◆電源装置として高い安全性を確保

電子式出力電圧極性切替機能、過電圧・電流制限・短絡保護機能を備えています。誤ってパラメータを変更しないように、設定をロックすることができます。


◆トリガーによる電源連動

Apple TVリモコンとの互換性やトリガー入出力端子を備えており、スタンバイモードを持つ機器の電源投入を自動化することができます。


◆出力波形をユーザーの好みに応じて変更可能

現在お使いのオーディオ機器の性能を最大限に引き出すため、通常出力とスペクトラム拡散モードの設定を切り替えて使用できます。


◆スイートスポットチューニング機能(上級者向け自己責任)

DC出力電圧を、機器の基準電圧から0.1V単位で微調整することで、好みに合わせて最適なサウンドを得ることができます。


◆専用DC出力ケーブル(別売)

FER-CA-DC2150」内径:2.1mm / 外径5.5mm / 長さ:50cm
FER-CA-DC2550」内径:2.5mm / 外径5.5mm / 長さ:50cm
FER-CA-DC21100」内径:2.1mm / 外径5.5mm / 長さ:100cm
FER-CA-DC25100」内径:2.5mm / 外径5.5mm / 長さ:100cm


◆Ferrum Audioについて

Ferrum Audio(フェルム・オーディオ)は、2020年ポーランドのワルシャワで誕生。
長年、HEMという名でオーディオ・エレクトロニクス製品の製造業に携わってきた会社で、これまで培ってきた最先端のソフトウェア開発のノウハウと、自分たちのルーツであるワルシャワのユニークネスを融合した、新しい製品を世に送り出すために設立されました。

ワルシャワ地域には、古来より「鉄」が大量に埋蔵されており、製鉄業や自動車産業などの工業都市として発展してきました。HEMのCEOであるMarcin Hamerlaの父親は鍛冶屋であり、Marcin自身が「ハンマー」という愛称で呼ばれていることからも、いかに「鉄」との縁が濃いことをうかがい知ることができます。

ボディー左側の「さび色」の鉄板で縁取られたバックライト付きのロゴが特徴です。その想いを「Ferrum」というラテン語で「鉄」を意味する言葉に込めました。


HEMは、Marcin Hamerlaによってポーランドのワルシャワで設立され、現在ではポーランド有数のオーディオ機器製造メーカーとして成長を遂げました。

医療用および軍事用エレクトロニクスの高い設計レベルを評価され、ポーランド政府のプロジェクトを中心にビジネスを展開。そして1998年にMytek Digitalとの出会いにより、ビジネスパートナーとして、業界をリードするデジタルオーディオ技術に主軸を移しました。

特にハイレゾオーディオとMQA(Master Quality Authenticated)について多くの実験と生産を行い、Mytek Digitalブランドを通じて世界で最も優れたデジタル/アナログコンバーターの製造に長年関わってきました。
社内に研究開発部門とソフトウェアプログラミング部門を持っているため、専門分野のひとつとして、オリジナル電子機器(OEM)や電子設計(ODM)の製造も含まれています。


◆ほとんどの機器のデータがプリセット済み

Brooklyn DACなど約145機種のデータが保存されている機種は、ロータリーエンコーダーで選択し、安全に使用する事ができます。
保存された電圧と極性が確認のために表示されます。

設定を誤ると接続したデバイスが破壊される可能性があることを忘れてはなりません。
そのため設定を変更した場合は、必要に応じてプロセスをキャンセルできるように、10秒間待機してから出力される様に設計にされています。



◆担当者より

最近ACアダプターを使う機器が多くなってきているのではないでしょうか。
特にネットワーク系デバイスには外部電源の製品が多いため増えてきていますよね。一般のACアダプターはノイズ対策が不十分なためサウンド全体への悪影響も懸念されます。ACアダプターは構造上オーディオ用の電源タップに接続できない場合も多く、配線が汚くなっていたら要注意です。

現在オーディオ専用と言えるACアダプターは、iFIAudioの「iPower2」と「IPOWER-ELITE」ぐらいしか有りません。すでに複数をお使いの方も多くいらっしゃると思いますが、更にグレードアップを目指したい方には、この「HYPSOS」がお勧めとなります。
ACアダプターに20万円超はちょっと躊躇してしまうかもしれませんが、トータル的な音質改善効果を考えると納得できるかな・・と思います。

この電源の柔軟性は比類のないものです。
繰り返しになりますが、5V〜30Vまでの考えられるすべての電圧、0.1V単位の精度で、なんと最大インパルス電流9Aの出力に対応できます。

これにより、ほとんどのデバイスの、アップグレード電源ユニットとして使う事ができます。
「iFi Audio」「Melco」「Silent Angel」「Mytek Digital」「M2TECH」「SOtM」「CHORD」等々、試してみたい製品は多いのではないでしょうか!!

具体的な音質の効果と評価は接続する機器によって変わると思いますが、基本的にノイズフロアが下がる、分解能が上がる、見通しが良くなる等々、その効果は絶大で大変魅力的なものです。

ACアダプター方式のオーディオ機器全てに効果がありますが、色々と試して一番効果が高かった製品にお使い下さい。
この機種の欠点は、価格が高い事と、複数個欲しくなる事ぐらいでしょうか・・・。






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