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音場工房

[ 2022年 10月 4日付 ]



B&W:進化した700シリーズの最新モデル「S3」をご紹介



こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、B&Wのスピーカー新モデル「700S3」シリーズをご紹介いたします。

スタジオサウンドをご家庭へ。最先端の音響工学とクラシックなキャビネットデザインが融合した700シリーズは、レコーディングスタジオからインスピレーションを得て設計された、リビングルームのためのスピーカーです。


◆ B&W・700S3シリーズの開発コンセプト

最も重視したのはB&Wの卓越した性能と、手の届く価格の融合です!!
B&Wのフラッグシップ「800 Series Diamond」譲りの卓越した性能を現実的な価格と設置しやすいパッケージングで実現。NEW・700・S3シリーズは、そのパッケージングを実現するために、可能な限り「800 Series Diamond」のテクノロジーを継承。

3年間に及ぶ徹底的な開発プログラムにより、キャビネットのデザイン、構造、仕上げに始まり、特に重要な音響的、機械的な改良に至るまで、ほぼすべての要素が変革されました。

NEW700シリーズは「800 Series Diamond」の卓越した技術をより一般的な形状のエンクロージャーに落とし込んだものです。その優れたパフォーマンスによってスタジオサウンドを家庭にもたらし、どんなインテリアや嗜好にもフィットするエレガントなデザインで空間を彩ります。


◆ 新しいトゥイーター・オン・トップの形状

先進のテクノロジーを搭載した新しい700シリーズの外観には「800Series Diamond」との関係がより明確に表現されています。「800 Series Diamond」のデザインにインスピレーションを受けた、延長されたトゥイーター・オン・トップ形状の導入。

アルミニウムのブロックから削り出された贅沢なハウジングは、大きく延長され内容積もアップ、その結果、振動板の動きがさらにスムーズになり、より鮮明なサウンドを可能にします。このトゥイーター・ハウジングは「800 Series Diamond」と同じ2点式デカップリングの導入によって、キャビネットからより効果的に分離され、より開放感にあふれたサウンドステージを描き出します。

また、バッフルにトゥイーターを搭載するモデル(707 S3、706 S3、704 S3、HTM72 S3)においても、大幅に拡張された内蔵のチューブ・ローディング・システムにより、トゥイーター・オン・トップと同様に歪みを抑え、よりクリーンなサウンドを実現しています。


◆ 各スピーカーキャビネットに湾曲したフロントバッフルを導入。

この曲面形状に加え、すべての新モデルは従来よりもスリム化されており、キャビネットのバッフル効果弊害の低減を実現。曲面のフロント・バッフルと前方に突き出したドライブユニットを特徴とするスリムなキャビネットに改良されたキャビネット形状は、回折効果を最小限に抑えることでフロント・バッフルが音質に与える影響を劇的に軽減。

その結果、新しい700シリーズのキャビネットは音響的に固有の色付けの少ない、ありのままの音楽を再現できるようになりました。


◆ 700S2からの改良点ポイント

・カーブしたフロントバッフル
・ポッドに収められ、バッフルから突き出たドライバー
・スリム化されたエンクロージャー
・アルミ削り出しのソリッドボディ・トゥイーター
・トゥイーター・オン・トップを初採用(703 S3、HTM71 S3)
・改良された2点デカップリング・システム
・バイオミメティックサスペンション(フロア型のミッドウーファーのみ)
・コンティニュアムコーン・ミッドレンジ/ミッドバス
・エアロフォイル・バス・コーン(ペーパースキン)
・改良された台座(フロア型のみ、本シリーズでは固定が必須)
・下向きのバスレフポート(702 S3のみ)
・改良されたスピーカー端子
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・新デザインのグリル



新製品(S3)各モデルの改良点を旧モデル(S2)と比較してご紹介します。
また、各モデルの音質も担当者(とうふ)が試聴していますので一緒にご紹介致します。


◆ 702S2(写真左)→702S3(写真右)

【702-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

特にこの702S3は唯一のアンダーバスレフを採用しており、その長さは約60cmにもなり、3連ウーファーの真ん中くらいまでに至るという長大さです。低域の空間は広く、深みのある余裕の表現を楽しませてくれます。

高域の華やかさとのバランスも良く、700S3シリーズの中でも随一の表現力を持っているように感じました。804D4に非常によく似た華のある表現ですが、804D4ほどの孤高さはなく、細部の耳あたりの良さが「Hi-fi過ぎない、聴きやすいスピーカー」として印象に残りました。


主な特徴・改良ポイント

・スリム化されたキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・アノダイズド・フィニッシュのソリッドボディ・トゥイーターオントップ
・改良された2点デカップリング・システム
・バイオミメティック・サスペンション
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・下向きのバスレフポート
・強化された台座とステンレス・スパイク(30mm / M10)
・改良されたスピーカー端子


◆ 703S2(写真左)→703S3(写真右)

【703-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

トゥイーター・オン・トップとなった事で、高域の伸びやピアノの打鍵音などの音の輪郭は明確に向上しているのを感じました。中域・低域のにもゆとりがあり、全体的にレベルアップしたのを感じさせらる、優等生な印象です。


主な特徴・改良ポイント

・トゥイーター・オン・トップを初採用
・スリム化されたキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・バイオミメティック・サスペンション
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・大型化された台座とステンレス・スパイク(M6)
・改良されたスピーカー端子


◆ 704S2(写真左)→704S3(写真右)

【704-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

今回3ライン発表されているフロア型で唯一トゥイーター・オン・トップデザインではありません。700S3シリーズの特徴でもある、スリムな筐体はブックシェルフ型ではそれほど気にならなかったが、フロア型になると途端に「細くなったな!」と感じさせられたのが不思議です。

フロア型ならではのゆとりある低域を楽しめますが緩さはなく、エネルギッシュで元気な低域が楽しめます。音切れもよく、こと低域に関しては705よりもハリがあるような印象でした。


主な特徴・改良ポイント

・スリム化されたキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・バイオミメティック・サスペンション
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・大型化された台座とステンレス・スパイク(M6)
・改良されたスピーカー端子


◆ 705S2(写真左)→705S3(写真右)

【705-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

700S3シリーズのブックシェルフ型で唯一のトゥイーター・オン・トップモデル。見た目以上に低域が豊かであったので、その秘密を試聴イベントで伺ったところ、「内部バスレフダクトがL型形状のダクトを採用」と見えない工夫が施されているようです。

今回延伸されたトップトゥイーターにより高域表現も大きく向上しており、これらの工夫が組み合わさり、ブックシェルフ型ではなかなか味わえない、立体感と奥行き感のある空間的余裕を楽しめました。


主な特徴・改良ポイント

・スリム化されたキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・アノダイズド・フィニッシュのソリッドボディ・トゥイーターオントップ
・改良された2点デカップリング・システム
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・改良されたスピーカー端子
・カーブした脚部と光沢仕上げのベース(シルバーはサテン仕上げ)


◆ 706S2(写真左)→706S3(写真右)

【706-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

この700S3シリーズの特徴である、『カーブしたフロントバッフル』『ポッドに収められ、バッフルから突き出たドライバー』の魅力が最も解りやすかったのがこの706S3です。

低域・中域・高域のバランスが整っており、明るく元気なサウンドです。ブックシェルフ型らしい反応の良さが耳に楽しい、オススメの1台です。


主な特徴・改良ポイント

・スリム化されたキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・改良されたスピーカー端子
・カーブした脚部と光沢仕上げのベース(シルバーはサテン仕上げ)


◆ 707S2(写真左)→707S3(写真右)

【707-S3】の担当者(とうふ)の音質評価

今回の700S3シリーズが800D4シリーズに近づいた、と感じさせられる、色気・艶気の増した大人な表現を感じます。音像がキリリと引き締まるもキツさはなく、正統的に"上位モデルをフォーカスした"進化した表現を聴かせてくれました。


主な特徴・改良ポイント

・スリム化され、奥行きも短くなったキャビネット
・カーブしたキャビネットと突き出したドライバー
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・改良されたスピーカー端子
・カーブした脚部と光沢仕上げのベース(シルバーはサテン仕上げ)


◆ HTM71S2(写真上)→HTM71S3(写真下)


主な特徴・改良ポイント

・トゥイーター・オン・トップを初採用
・アノダイズド・フィニッシュのソリッドボディ・トゥイーターオントップ
・改良された2点デカップリング・システム
・バイオミメティック・サスペンション
・ドライバーの構成を変更
  S2:100mmMF+150mmLF
  S3:130mmMF+130mm LF
・フラットなバッフルと突き出したドライバー
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・改良されたスピーカー端子


◆ HTM72S2(写真上)→HTM72S3(写真下)


主な特徴・改良ポイント

・フラットなバッフルと突き出したドライバー
・アップグレードされた磁気回路、シャーシ、クロスオーバー
・リアバスレフ
・改良されたスピーカー端子


◆ Bowers & Wilkinsのプロダクト・マーケティング&コミュニケーション・ディレクターであるアンディ・カーは、この新しい製品群について次のようにコメントしています、まさに新しい700シリーズを物語っていると思いますのでご紹介致します。

「800 Series Diamondのリファレンス・クオリティの技術を最新世代の700シリーズに導入することで、スタジオ品質のサウンドをこれまで以上に身近なものにすることができました。Bowers & Wilkinsの厳格な基準で設計、製造、仕上げを行い、最高水準のスピーカー・テクノロジーを搭載したこの製品は、エレガンスとパフォーマンスの比類ない組み合わせを提供する、まさに最高の700シリーズと言えるものです。」


◆ 担当者(ichinose)の感想

遂に新しい700-S3シリーズが発売されました!! 今までの700-S2シリーズからはあらゆる点において大きく進化を果たしています。入念な設計が光っており、少し以前の800シリーズと肩を並べる事が出来る音質にまで成長しているのではないでしょうか。

これまでの700-S2シリーズも完成度は抜群に高く、ある意味では、ほとんどの他社製品を圧倒していましたので、まだまだ現役モデルとして併売すれば良いと思いましたが、大変もったいないですね!!

S3シリーズは質感と共に価格もかなり高価となっていますが少し前の800シリーズ並の音質と質感を考えると納得ですね。最上位モデル「800 Series Diamond」の約半額ですが、かなり肉薄した部分も備えているので、ご購入後の満足感は抜群と言えます。

また、800シリーズほど神経質なところがなく、圧倒的に鳴らしやすい点もお勧めのポイントです!!





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