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音場工房

[ 2022年 12月 6日付 ]



サンシャインの超CP電源ケーブル「SAC-reference-Grande」をご紹介!!



こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

2019年に発売されて話題となった、サンシャインの電源ケーブル「SAC-reference」は凄い人気となりました!!
リピーターの方も多かったので、複数本導入されて楽しまれている方も多いと思います。

そんなサンシャインの電源ケーブルですが、更に3年の歳月をかけて改良された「SAC-reference-Grande」がこの度、発売されました。
前作の「SAC-reference」から大きく進化を遂げているのでご紹介いたします。

また、新発売のラインケーブル「SRC-GRANDE」「SXR-GRANDE」もあわせてレポートいたします。

サンシャインの「reference-Grande」シリーズは、ティグロンのTPL-2000シリーズの設計思想を継承して低価格を実現した製品です。そのクオリティーの秘密は「ディップフォーミング無酸素銅」と「H.S.E. Grande処理」の2点にあります。


◆「ディップフォーミング無酸素銅」について

「ディップフォーミング無酸素銅」DF-OFCは、米国GE社が開発した銅素材の製法で、ウエスタンエレクトリック製アンプの内部配線に採用されていた事でも有名な素材です。
日本では、1960年台に昭和電線がGEからディップフォーミングシステムを導入して製造しています。


ディップフォーミングとは、熱で溶けドロドロの状態の銅の中に銅母線「ピーリングで表面酸化層を剥ぎ取った銅の種線」を通過させることで温度差によって銅付着凝固させて太い鋳造ロッドにしていく製法。

これを圧延機に通して荒引き線と種線を同時に作り、新しい種線を溶銅炉に戻して新たな鋳造ロッドを作るという工程を繰り返して、品質が安定した不純物の少ない無酸素銅を製造します。

他の製法と比較し、線の外側ではなく内側から凝固していくため、酸素やガスが抜けやすく鋳造欠陥が少ないという優れた特徴を持っています。


日本で最初にこの素材に注目し製品化したブランドは「ティグロン」で、ウエスタンサウンドの魅力を分析している過程で「DF-OFC」の存在に気がついたそうです。ティグロンでは、この素材で期待以上に魅力的な音質が得られたという事で信号ケーブルや電源ケーブルで相次いで発売して、その音の良さで世間を驚かせています。

国内唯一残るディップフォーミングの炉で製造した無酸素銅を使用する事により、最新の導体では味わえない生々しいアナログサウンドを実現。ティグロンは現在、この深層成形設備を利用して、誘電率100〜102%の高品質DF-OFCを4N(99.99%)グレードで抽出した導体を採用しています。


◆「ディップフォーミング製法銅線」と、一般的な無酸素銅線との大きな違い。

・線材表面が非常に滑らかになります。
・オーディオ信号を劣化させることなく純度の高い音楽信号を伝送することが可能となります。
・音質/クオリティー的にコストパフォーマンスに優れた製品を実現します。
・スペック上の純度以上の高音質が期待出来ます(現在のDF-OFCは純度99.9%「4N」)
・製造工程が多くコストがかかるデメリットがあります。

現在「ディップフォーミング無酸素銅」DP-OFCを採用しているブランドは「ティグロン」「サンシャイン」「TAD」「ミストラル」「オーディオテクニカ」等々があります。


◆「H.S.E. Grande処理」(ハイパー・サチュレーテッド・エナジャイザー・グランデ)超飽和電流型ケーブル活性装置について

元となる「H.S.E(Hyper Saturated Energizer)」バーンイン技術は、2018年のアクセサリー銘機賞においてアクセサリー特別大賞を受賞した技術です。一般的なエージング処理とは異なり、導体の持っている性能がフルに発揮できるもので、単なる経年変化とは明らかに違う、物性処理的なものと思われます。
「H.S.E. Grande」はその技術をさらに進化させた画期的な技術です。

「H.S.E. Grande」トリートメントは、プログラムされた0〜100KHzまでの広帯域な信号や、特殊なプログラミングした電流を導体に一定時間流すことにより、導体に流れる電気信号の可動域を広げ、ケーブル本来の音質を引き出すことが可能になります。

「H.S.E. Grande」は欧米とアジアのケーブル技術者集団とティグロンが共同開発した処理方法で、機種の音質改善装置を使って、以前の「HSEトリートメント」を遙かに上回る効果を実現しています。


・3種類の処理機器を採用
@主に高域:超高域と全体のS/N感やスピード感を向上させる専用機器「White HSE」
A主に中域:全帯域と奥行感に特化した専用機器「Gold HSE」
B主に低域:音質のパワー感とダイナミックレンジに特化した専用機器「Black HSE」

さらに作業工程では、TIGLON製の高性能ラックとの組み合わせで外部からの振動ノイズ対策を追加し、HSEの効果を最大限引き出します。HSEことハイパー・サチュレーテッド・エナジャイザーの詳細は非公開ですが、電流を飽和させて導体を活性化する技術。「H.S.E. Grande」によって導体はフルに活性化され特性的に音の変化、改善が期待出来ます。

特に情報量の増大、周波数レンジの拡大という点において、現在最高の導体処理と言われている技術です。

HSEの効果は、聴感上のS/N感が大幅に改善されます、ノイズ・雑味・付帯音等がクリアとなり、デリケートな表現力、音楽の純粋な表情が蘇ります!

「癖のない自然な質感の音に なる」「透明感が向上する」「瞬発力や制動力が向上して分解能が向上する」「ワイドレンジになる」「奥行方向の情報量が増す」「導体を活性化させる」等々の効果が確認されています。


◆ サンシャインの超CP電源ケーブル「SAC-reference1.8Grande」について

2019年に発売されて、オーディオ評論家の先生達から10万円以上クラスの音質と評価された「SAC-reference1.8」標準価格:18,480円(税込)の発売から3年の歳月をかけて改良された、新製品「SAC-reference1.8Grande」標準価格:24,200円(税込)が発売されました。

先にご紹介した「ディップフォーミング無酸素銅」と「H.S.E. Grande処理」が両方施されたケーブルです。その音質は、前作を大きく超えており、更にコストパフォーマンスが上がった、超お勧めの電源ケーブルに仕上がっています!!

端子類は前作と同様に量産型と同じモールド加工されたチープな端子が採用されており見た目にはお金はかかっていません。ちょっと高価な機器類には似合わないかな〜と思われる方も多いかもしれませんが、ボルト固定された高価な端子よりも音の癖が少ない効果も有るそうです。
さらに、手間のかかるシールド工程等の作業を省略することで、この価格で販売する事が可能となっています。

サウンドクオリティーの高さからは信じがたいお安い価格と、簡素な見た目ですが、音質重視の方は是非お試しください。アンプやソース類機器以外でも、パソコンやネットワーク系の機器、AVアンプ等にお使い頂いても音質改善に大きな効果があります。

導体は非常にしなやかで、シースを含めて全体も柔らかいため、高性能電源ケーブルでよくある堅くて取り回しに苦労する様なことはありません。安価な3P電源ケーブルと区別しにくいですが、ケーブルに「SUNSHINE mede in japan H.S.E. Grande」と印刷されています。


◆ 同時開発された、RCAケーブル「SRC-GRANDE」、XLRケーブル「SXR-GRANDE」も発売中!!

電源ケーブルと同様に「ディップフォーミング無酸素銅」と「H.S.E. Grande処理」が両方施されています。更にラインケーブルなので2芯シールド構造を採用! そして何とシールドには世界初となるディップフォーミング無酸素銅でできたシールドが採用されています。

こちらもプラグ類には一般的なノイトリック製の24Kプラグが使われており、見た目の豪華さはありません。メーカー曰く! 本気で「オーディオ好きなら誰でも買える価格で世界の超高額ケーブルを抜こう」と言う意気込みで完成したケーブルとの事です。

こちらのケーブルもしなやかな構造で、取り回し易いのが特徴です。


◆ サンシャインのケーブル3種「SAC-reference-Grande」「SRC-GRANDE」「SXR-GRANDE」をつないで聴いてみました

明らかに見た目は付属品のケーブルと変わらない仕上がりで、数千円で売っているボトム商品と間違えそうです。ケーブルにブランド名と型番が印刷されているので見分る事が出来ます。
もちろん、音を聴いて聴き分けることが出来ますでご安心ください。

ディップフォーミングの導体純度には4N(99.99%)と、数値的には普通の無酸素銅と変わりませんが、いにしえの銘記と称された機器類が放っていたエネルギー感、躍動感、活性の豊かな再現性が現代に蘇ったかのようなサウンドを聴かせてくれます。

しかも最新の技術が導入されたことで、消え入るような繊細な表情までも聴き分ける事が出来る実力を身につけています。付属の電源ケーブルと交換すると、ノイズ感が激減し、濁りが消え失せます。高解像度でダイナミックレンジも広く感じました。

コストを抑えるために、長さは1種類のみ(1.8m)、梱包も簡易的な透明箱となっており、所有感を満足させる様な演出は一切無いので、購入される場合は割り切りの覚悟が必要かもしれません・・。

まずは、1本後購入いただいて(エージングは数十時間必要)システムの上流機器から交換を試してみてはいかがでしょうか!
更にパワーアンプでの効果も大きかったので、おすすめ出来る事をご報告しておきます。
「え〜!!」と驚く体験が出来る可能性を秘めた製品としてお勧めいたします!!

ラインケーブルも見た目の豪華さは全くありません。音質は基本的には電源ケーブルと同じ傾向となります。エネルギー感、音の鮮やかさが際立つサウンドを聴かせてくれます。

レンジはとても広いですが、強調感は無く、解像度のも高さと耳あたりの良い穏やかさを両立した魅力的なサウンドです。音はとても自然で、色付けされていません。導体や素材の良さがフルに稼働していると感じます。


最後に…

いずれもコストパフォーマンスでは超一流と言えるサウンドを聴かせてくれるケーブルです。これだけの出費で、入門機が中・上級機にランクアップしたと感じます、ケーブルは価格だけではないことを思い知らされる製品です。





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