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音場工房

[ 2023年 2月 14日付 ]



デノンサウンド極まるSACDプレーヤー「DCD-1700NE」新発売!!



こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

前身モデル「DCD-1600NE」はその高い完成度とコストパフォーマンスでベストセラーとなりました。
今回ご紹介する「DCD-1700NE」はその「DCD-1600NE」をベースにフラッグシップモデルの「SX1 LIMITED」と同じ手法でスペシャルチューニングを施し、磨き上げて誕生したモデルです。

DENONのサウンドマスター山内氏が手掛けた細部に渡る作り込みで、この価格からは信じられないハイエンドのサウンドを実現しています。単なる「DCD-1600NE」のマイナーチェンジ版ではない実力があります。

世界的にはSACD/CDソフトディスクの需要はネット配信/サブスク等の影響もあり激減しています。当然、世界的に見て、SACD/CDプレーヤーの需要も激減しており、新製品の開発に力を入れるのは難しい情勢と言えます。すでにSACD/CDプレーヤーの開発を止めてしまったメーカーも多く、このタイミングで、しかも本腰を入れた新製品が発売されたのはある意味驚異的と言えます。

今後、海外メーカーはもちろん、国内メーカーも一部の超高級器以外の開発を止めてしまう可能性があります。
「DCD-1700NE」はそんな心配の中、このクラスで購入できる純粋なSACD/CDプレーヤーとしては最後の新製品かもしれません...。



◆オリジナル・ドライブ・メカニズム「AdvancedS.V.H.Mechanism」

ディスクドライブには、自社開発ドライブ・メカニズム「AdvancedS.V.H.Mechanism」の最新世代を搭載。ピックアップの制御とデコードを担う回路を最短、最小化することにより、余分な電流やノイズの発生を抑制。トレイには共振を防止するためにザイロン素材を採用しています。

また、メカニズムを低重心化することで、ディスクの回転により内部から生じる振動を低減させることはもちろん、外部からの振動にも強い構造としています。不要振動を排除することにより、サーボ系の動作を最小限にとどめ、無駄な制御や電流の消費を抑えることで、高精度かつ安定したデジタル信号の読み出しを可能にしています。



◆アップサンプリング&ビット拡張技術「AdvancedAL32ProcessingPlus」

ハイレゾ音源にも対応する、デノン独自のアナログ波形再現技術「AdvancedAL32ProcessingPlus」を搭載。CD再生の場合、44.1kHz/16bitのPCM信号を705.6kHz/32bitへとアップサンプリング&ビット拡張処理を行います。

進化した独自のアルゴリズムによって前後のデータの離散値からあるべき点を導き出し、本来のアナログ波形を再現する理想的な補間処理を行います。デジタル録音時に失われたデータを高い精度で復元することで、歪みのない繊細な描写、正確な音の定位、豊かな低域など原音に忠実な再生を実現しています。



◆32bit対応・高性能D/Aコンバーター

D/Aコンバーターにはアップサンプリングとビット拡張処理されたデジタル音源の持つ豊かな情報を余すところなく引き出し、高精度にアナログ信号に変換するために、32bit対応・高性能D/Aコンバーターを採用しています。差動電流出力タイプのD/Aコンバーターであるため、ノイズに強く、I/V変換回路での独自の音作りが可能になるというメリットを備えています。



◆DACマスター・クロック・デザイン&超低位相雑音クロック

DACをマスターとしてクロック供給を行い、デジタル回路を正確に同期させるDACマスター・クロック・デザインを採用。マスタークロックをD/Aコンバーターの間近に配置することで余分なジッターの発生を抑え、高精度なD/A変換を実現しています。

また、デジタルオーディオ回路の性能を最大限に発揮させるためには、半導体動作の基準となるクロックの品質が極めて重要になります。そのために周波数の変位である位相雑音を大幅に低減した超低位相雑音クロック発振器を搭載しています。

さらに周波数(44.1kHz/48kHz)別々に2個のクロック発振器を搭載し、音源のサンプリング周波数に合わせた倍数に切り替えることでジッターを極小化しています。



◆ミニマム・シグナル・パス回路

フラッグシップモデルである「DCD-SX1LIMITEDEDITION」の設計思想を受け継ぎ、回路全体の「シンプル&ストレート化」を徹底。原音に限りなく忠実な再生を行うために、デジタルオーディオ回路には4層基板、アナログオーディオ回路には2層基板を採用し、基板上の信号の引き回しを最短の経路としています。

その結果、回路間および左右チャンネル間の干渉や外部からの音声信号への悪影響は最小化され、クリーンかつ透明感の高いサウンドを実現しています。



◆ハイエンドモデル譲りのカスタムパーツを多数採用

「DCD-1700NE」をデノンの理想とする「Vivid&Spacious」なサウンドに仕上げるために、これまでデノンのハイエンドSACDプレーヤー「DCD-SX1LIMITEDEDITION」や110周年記念モデル「DCD-A110」などの上級機専用であった最高級のPPSC-Xコンデンサーをアナログオーディオ出力回路に投入。その他にも音質担当エンジニアとサウンドマスターが部品メーカーの協力の下で、長い期間をかけて作り上げてきたデノン独自のカスタムパーツを多数採用。

また、アナログオーディオ出力回路のオペアンプをグレードアップし、カーボン被膜抵抗やメルフ抵抗、導電性高分子コンデンサーなどの高品位なパーツを随所に用いることで、圧倒的な高解像度と、どこまでも広がるサウンドステージを両立するデノンサウンドを実現。

SYコンデンサーだけでなく、SXコンデンサー、NEコンデンサーと、様々なコンデンサーを要所に投入したスペシェルチューニングが施されています。



◆サウンドマスターが磨き上げた「カスタムブロックコンデンサー」

「DCD-1700NE」のアナログオーディオ用電源回路には、試作と試聴を繰り返してサウンドマスターが音質チューニングを施した「DCD-1700NE」専用の大容量(3,300μF)カスタムブロックコンデンサーを搭載。

クリーンで安定した電源供給を可能にし、重厚さと繊細なディテールが絶妙に調和したサウンドを実現しています。



◆徹底したノイズ対策

高品位なパーツを投入し、製品のパフォーマンスが上がると、これまで気付くことのなかったごく僅かなノイズやサウンドの違和感が顕在化することがあります。「DCD-1700NE」の開発においても、クラスを超えた高音質パーツを多数採用したことで、より入念なノイズ対策が必要となりました。

デジタルオーディオ回路においては25個に及ぶノイズ対策部品を追加。さらにフレキシブル・フラットケーブルの長さや、その他ワイヤーの引き回しの最適化、電源トランス取り付けネジの銅メッキ仕様への変更など、徹底したノイズ対策により、圧倒的なS/N感と音の繊細な表情まで描き出す表現力を実現しています。



◆ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション

機器内部を流れる繊細な音楽信号は、ディスクの回転や電源トランスによって発生する内部振動や、スピーカーからの音圧による空気やラックの振動を受けることで品位が低下します。これらの影響を防ぐために、デノンは「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」と呼ばれる制振構造を開発し、長年にわたって磨き上げてきました。これは、振動源である電源トランスをフットに近づけて配置することで不要な振動を外部へと逃がし、周辺回路への影響を防ぐ構造です。

また、もっとも大きな質量を持つパーツであるドライブ・メカニズムを筐体中央部に配置することで低重心化を図り、ディスクの回転による内部的な振動や外部から受ける振動の影響も効果的に抑制しています。



◆振動を抑制する「リブ入り高密度フット」

堅牢なドライブ・メカニズムや電源トランス、シャーシの大きな重量を支えるフットには、高密度で高剛性なリブ入りフットを採用。プリメインアンプにも使用されているフットによって防振効果をさらに高めるとともに、入念な音質チューニングも施しています。



◆シンプルな裏面端子群、金メッキ出力端子

L/R独立タイプのアナログ出力端子を余裕のある間隔で配置、大型のRCAプラグを使用したケーブルも容易に着脱できます。アナログ出力端子と、同軸デジタル出力端子には経年変化や信号の劣化を防止する金メッキ加工を施し、高品位な接続を実現しています。

裏面の端子は「アンバランスアナログ出力」「デジタル同軸出力」「デジタルTOS出力」各1系統だけと至ってシンプルです。純粋にSACD/CDの再生に特化したシンプルな回路構成とすることで価格を超えた高品位再生を実現しています。

USB等のデジタル入力はありませんので、USB-DACとしてはお使いいただけませんのでご注意ください。



◆DSD&ハイレゾデータディスク再生対応

CDやスーパーオーディオCDの再生に加え、DVD-R/-RWやDVD+R/+RWに記録したDSD(2.8MHz/5.6MHz)、最大192kHz/24bitまでのハイレゾ音源を含む音楽ファイルの再生に対応しています。CD-R/-RWでは、サンプリング周波数48kHzまでのファイルを再生することができます。



◆ピュアダイレクトモード

再生中のディスプレイ表示とデジタル音声出力を停止することにより、音質に影響を与えるノイズを抑え、高品位な再生を可能にするピュアダイレクトモードを搭載しています。



◆その他の機能・特長

・同軸&光デジタル出力(PCM44.1kHz〜192kHz)
・スーパーオーディオCDのマルチチャンネルレイヤーのステレオダウンミックス再生
・アンプの操作もできるリモコン
・プログラム/リピート/ランダム再生
・4段階のディスプレイディマー
・タイマープレイ対応(※外部タイマーが必要です)
・オートスタンバイモード(15分※出荷時OFF)
・着脱式電源コード
・ワイヤレスリモコン付属



◆試聴してきました

当社、日本橋店にで試聴してきました。

外見はシンプルなDENONらしいデザインで高級感もあります、基本的には前モデル「DCD-1600NE」と変わりません。DENONはもちろん、他社のハイエンド機器達と並べても見劣りはしません。

中身は「DCD-1600NE」のスペシャルチューニング仕様と言える内容で、設計責任者の山内氏曰く「音質にとって重要な“増やすべきところ”は増やし、“いらないものは省く”を徹底したチューニングの結果、パーツ面で、ほぼ妥協せずに作ることができました。」との事です。

「DCD-1600NE」よりも遙かに高級な「DCD-SX1 LIMITED」に使われていた部品が要所要所に採用されています。

音質は音の良さと完成度の高さで定評であった「DCD-1600NE」を大幅にグレードアップする事に成功しています。「DCD-1600NE」でもこれ以上は必要ないと思われていた音質ですが「DCD-1700NE」を聴いた瞬間にグレードが違う事が分りました。

音場の壁が取り除かれたようにクリアとなり、音楽が躍動的に鳴りだし、楽しく音楽に聴き入る事が出来る、まさにハイエンド機器を聴いているような音楽に浸れるサウンドと言えます。

20万円以下のクラスでこのクオリティーを超える製品は難しいのでは・・と思える程の音質です。音楽が好きで多くのSACD/CDのパッケージを所有している方にはこの価格でこのクオリティーは嬉しいですね、お勧めです。

今回のこの効果的なチューニング方法は今後のDENON製品の開発にも取り入れる方針との事で、洗練されたスペシェルチューニングモデルが発売されるのかもしれない、DENON製品には注目ですね。





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