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音場工房

[ 2023年 4月 18日付 ]



ラックスマンより、最新フラッグシップ・コントロールアンプ「C-10X」新発売!!



2013年に発売された「C-900u」の後継モデルとなる「C-10X」が新登場。アンプ回路を完全リプレースし、2025年のラックスマン創業100周年に向けた次世代コンポーネントが持つべき、圧倒的なオーディオ・クオリティーを目指して開発された新たなフラグシップ・コントロールアンプとなります。

アンプ部には、フラッグシップ・ステレオパワーアンプ「M-10X」に採用されたラックスマンの新・増幅機関エンジン「LIFES」をプリアンプとして初搭載。フルバランス構成のプリアンプ回路として、4基を完全に同一条件で配置し、圧倒的なピュアネスと自然で立体的な音場表現を獲得しています。

音量調整部は、ラックスマン独自の電子制御アッテネーター「LECUA」をプリアンプの同一基板上に直結し、0.5dB単位の細やかなステップで動作するロータリーエンコーダーにより制御するシステムを採用。

フロントパネルに設置された重量級回転メカを内蔵したボリュームノブと連動させることで、コンベンショナルなオーディオ機器の感触を現代の技術で再現し、音質劣化を徹底的に抑えながらスムーズで快適、高級感溢れる音量調節フィーリングを実現した「LECUA-EX」を搭載しました。

筐体は「C-900u」を引き継ぐブラスターホワイトのオーセンティックなフロントフェイスと、ヘアライン仕上げのトップパネルとの間に大胆な”くびれ”を表現した立体的なレイヤーを構成。異なる仕上げと形状を組み合わせた絶妙なコントラストにより、コンポーネントとしての存在感とサウンドの豊かさ、繊細さをデザインしました。

トップエンド製品ならではの贅沢な物量をふんだんに採用した、10年ぶりのモデルチェンジとなるコントロールアンプの新たなフラグシップです。

※「LIFES」:次世代オーディオアンプ用の増幅帰還エンジンとして開発された Luxman Integrated Feedback Engine System の略称です。
※「ODNF」:1999 年に初めて採用された増幅帰還回路 Only Distortion Negative Feedback の略称です。
※「LECUA-EX」:高音質の電子制御アッテネーター Luxman Electric Controlled Ultimate Attenuator - Excellent eXperience の略称です。


◆「ODNF」から「LIFES」へ

1999年にカーオーディオ用アンプに初めて搭載された「ODNF(Only Distortion Negative Feedback)1.0」は、入力された音楽信号を主アンプにフィードバックせずに、優れた静特性を実現し、無帰還回路のような自然な音質の得られる画期的な増幅回路として、2020年発表の最終進化バージョンである「ODNF-u」まで、着実な進化を遂げてきました。

そして、さらにリアルで瑞々しく豊かな音楽性と圧倒的なオーディオ性能を獲得した新しい増幅回路方式「LIFES(ライフス)」が完成し、フラグシップ・コントロールアンプ「C-10X」の増幅回路として搭載しています。


◆「LIFES 1.0」

@:シンプルかつ高性能化

新開発の増幅帰還エンジン「LIFES」では、「ODNF方式」の静特性を大きくステージアップするため、歪を検出する差分アンプの大胆な改良を実施。設計段階でさまざまアプローチを検討し、差分アンプの初段に優れた特性の「N」チャネル ・ デュアル「JFET」を採用することで、 歪の検出精度を大幅に向上。性能を改善しながら回路を構成する素子のパラレル数削減にも成功し、増幅回路全体の動作構成を大きく変革することによって、増幅時の歪をおよそ半分に低減。


A:定電圧回路のブラッシュアップ

音楽信号の細やかなニュアンスを伝えるデリケートな増幅動作をサポートするため、回路の安定動作に寄与するデュアルパッケージを採用した制御素子と、音質を重視して選択された米ビシェイ社製ツェナーダイオードの組み合わせにより、定電圧回路をブラッシュアップ。

入力変動と負荷変動に強く、交流ゲインと直流ゲインを変化させるハイイナーシャ電源により、音楽のディテールをしっかりと再現する、レギュレーション性能に優れた電源供給回路を採用。


B:環境変化に対する改善

増幅回路の安定動作を目的として、デュアル・トランジスタを採用したカレントミラー型の定電流回路を「LIFES」の内部に、チャンネルあたり4基配置し、リスニングルームの環境温度や電源電圧の変動による影響を徹底的に制御。

さらに電流増幅段の温度補償はトランジスタとサーミスタを組み合わせ、バイアス変動を抑える構成とすることで、より安定して製品を動作させるための回路に改良。


◆「LECUA1000」から「LECUA-EX」へ

・音質劣化を抑えたスムーズで精細な音量調節

オーディオアンプにとって必要不可欠な音量調節の機能として、固定ゲインのパワーアンプの試聴に適したレベルの音楽信号を送り出すため、入力ソースの品質を保ったままスムーズに電圧を減衰させる仕組みが必要になります。ラックスマンが独自に開発した「LECUA(レキュア)」は、基板上に整然と並べられたチャンネルごと独立の高音質固定抵抗を、ボリュームの位置によって切り替える電子制御のアッテネーター方式です。

2006年に発売した創業80周年記念モデルのコントロールアンプ「C-1000f」以降、増幅回路をも一体化した「LECUA1000」として、外来振動の影響や音量位置による音質の変化が極めて少なく、経年劣化も発生しにくいボリューム装置として、数多くの製品に搭載し熟成を重ねてきました。

「C-10X」では、 高精度のロータリーエンコーダーと新開発の重量回転機構を組み合わせ、より一層の信頼性と自然で上質な操作感を実現した「LECUA-EX」を完成。0〜95.5dBまで192段階の細やかなステップ数と、 ボリュームノブを回転させる速度やリモコンの長押しで、適度に音量の増減を加速させる設定により、快適で音質劣化を徹底的に抑えた音量調節を実現しています。


◆電気回路

・生命力あふれる豊かな音楽性を獲得した新開発の高音質・増幅帰還エンジン「LIFES」採用のディスクリート・プリアンプ回路
・バランス入力→バランス出力の完全なストレート回路を実現するプリアンプ回路4基によるフルバランス構成
・独自の電子制御アッテネーター「LECUA」を重量感のあるロータリーメカと組み合わせ192段階/0.5dBステップの高精細な音量調節を実現した「LECUA-EX」搭載

・幅広い音量域をハンドリングするプリアンプ回路のゲインは15dBにアップ(「C-900u」は12dB)
・大容量のCIコア電源トランスとカスタム仕様のブロックコンデンサーを組み合わせた(3,300μF×7本)ハイイナーシャ(高慣性)電源回路

・内部配線には各芯スパイラルラップ ・ シールドと芯線の非メッキ処理で自然な信号伝送を実現したオリジナルのOFCワイヤーを採用
・すべてのオーディオ回路にレジスト被覆の誘電効果を排除した100μm厚のレジストレス金メッキピールコート基板を採用


◆機能

・電子制御のバス/トレブル式トーンコントロールと「LECUA」による音量シフト機能を使用したLRバランス調節機能
・出力レベルの異なる複数の入力機器のレベルを揃えることができる入力オフセット機能(入力端子ごとに0〜-6dBでの範囲でプリセット可能)
・人の聴感特性に合わせた音量連動式のラウドネス機能(リモコンでON/OFF可能)
・システム環境に合わせてアンバランス/バランス/バイアンプが選べる多彩な出力モード切替
・アンバランス接続専用のバイアンプ出力モードでは出力系統ごとのレベル設定が可能(±6dB)
・バランス入力1〜3はプリセットした位相(3番HOT←→2番HOT)を端子ごとに記憶可能
・AVアンプのプリ出力等を接続可能なアンバランス外部プリ入力端子を搭載


◆デザイン・外装

・側面を大きくスラントさせ極厚のフロントパネルとボンネットの間に大胆な“くびれ”を表現した「M-10X」「D-10X」とも共通する立体的な意匠

・精緻なブラスターホワイトの仕上げに映える視認性に優れたズームおよびディマー機能付き各種モード表示用FLディスプレイ
・フロントパネルとのコントラストを作り出す、精細なヘアライン仕上げのアルミ製トップパネル


◆機構・付属装置

・シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を隔絶するループレスシャーシ構造
・微小レベルのデリケートな音楽信号を不要な振動から守るグラデーション鋳鉄製レッグ

・アンバランス入出力にはオリジナルの27mmピッチ高剛性RCA端子/バランス入出力にはノイトリック社製高品質XLR端子を採用
・装着方向を変更し端子全体でケーブル重量をサポートする金メッキ仕上げのACインレット端子
・対応する機器間のリモコン信号を連携し将来的に他の無線装置によるリモート操作にも対応を拡張可能なコントロール入出力端子
・対応する機器間の電源連動を可能とする新たなトリガー入出力端子の装備(デイジーチェーンも可能)
・優れた操作性と高品位なアルミ製の専用リモコン「RA-20」を付属
・ノンツイスト電源ケーブル「JPA-15000」をベースに3.5mm2径の芯線の30%を「D.U.C.C.」に変更して音質を大幅にグレードアップした「JPA-17000」を付属


◆仕様

・入力感度/入力インピーダンス:アンバランス 180mV/45kΩ、バランス 180mV/90kΩ
・出力/出力インピーダンス:アンバランス 1V(最大14.1V)/90Ω 、バランス 1V(最大28.7V)/180Ω
・周波数特性:20Hz〜20kHz(+0、-0.1dB)、5Hz〜110kHz(+0、-3.0dB)
・全高調波歪率:アンバランス/0.006%(20Hz〜20kHz)、バランス/0.004%(20Hz〜20kHz)
・S/N比:アンバランス/129dB(IHF-A)、バランス/132dB(IHF-A)
・増幅回路:LIFES 1.0
・音量調節:LECUA-EX
・トーンコントロール:BASS/±8dB(100Hz)、TREBLE/±8dB(10kHz)
・入力:アンバランスx3系統、バランスx3系統
・出力:アンバランスx2系統、バランスx2系統
・消費電力:33W(電気用品安全法)、2.6W(スタンバイ時)
・最大外形寸法:440(W)×130(H)×434(前面ノブ16、背面端子15含む)(D)mm
・質量:19.8kg(本体)
・付属品:リモコン(RA-20)、電源ケーブル(JPA-17000︓極性マーク付)

◆リアパネル


◆担当者より

遂にラックスマンのフラッグシップとなるコントロールアンプ「C-10X」が発売されます!! SACDプレーヤー「D-10X」(2019年)、パワーアンプ「M-10X」(2021年)と合せてやっとラインナップが揃いました!!

今回ご紹介したコントロールアンプ「C-10X」は「C-900u」(2013年)から実に10年の歳月をかけて満を持して発売された製品です。正面を見ると一見変わっていない?と思いますが、フロントパネルが浮いているような形状で引き締まったデザインに仕上がっています。

内部写真を見るとよく分りますが、大変美しく、整然とパーツが並ぶさまは流石ラックスです!! 「C-900u」を継承した回路構成に、最新のラックスのノウハウが惜しみなく投入されて音質は大幅なグレードアップを達成しています。

4基の基板の特性を完璧に合わせたディスクリート構成のバランス回路にはラックスの長年のこだわりが詰っています。安易にモジュール化回路の選抜方式に頼らず、デュスクリートで組み上げられた4基の基板は相変わらず見事な仕上がりです。丁寧に組み上げられた美しい内部を見るだけで、音の良さが伝わってきます!!

ボリューム操作は圧倒的に滑らかで上質に! フィーリングが高級感に溢れており、大幅な操作感のグレードアップを実現しています。
※C-900uとの比較(C-900u)0〜-87dB/88ステップ→(C-10X)0〜-95.5dB/192ステップ。

ペアとなるパワーアンプ「M-10X」との組合わせはもちろん、国内外のハイエンドパワーアンプとの組合わせでも相互の実力を発揮できる製品としてお勧めいたします。





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