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音場工房

[ 2023年 5月 23日付 ]



TANNOYよりプレステージシリーズの「Stirling IIILZ SE」が登場!!


今回は、TANNOYのプレステージシリーズより、10インチユニットの最高峰モデルと言える新スピーカー「Stirling IIILZ SE」が発表されましたので、ご紹介します。



◆プレステージシリーズに何と!伝説の「III-LZ」の名前が冠された特別なモデルがラインナップ!!

オーディオ歴の長い方であれば「III-LZ」は1960〜1970年代に発売された「Monitor Gold」や「HPD295」ユニットを組み込んだ、ブックシェルフ型スピーカーシステム「III-LZ in Cabinet」をご存じかと思います。
「III-LZ」と言う型番はこの25cm(10インチ)スピーカーユニットの名前で、スピーカーシステムの名前ではありません。

この同軸構造のユニットは1947年に誕生した当時から現在に至るまで基本設計が変わっていないとの事で驚きですね。設計したのはオートグラフの開発者で有名な「ガイ・ルパート・ファウンテン(Guy Rupert Fountain)GRF」氏。
今回発売された「Stirling III-LZ-SE」に搭載されているユニットも基本構造は変わっていません。

その当時は、TANNOY「III-LZ」とラックス「SQ-38F」の組合わせが黄金カップリングと言われていて憧れの的となっていました。この組合わせは当時の大卒初任給の約10倍にもなる価格でしたので、かなり高級なシステムでした。

今考えても、なかなか魅力的な音が鳴りそうで、興味をそそります!!


◆「Stirling」と言う型番もTANNOYの歴史を飾る代表的なモデルと言えます。

「Stirling」の初代の発売は1983年で、25cmデュアルコンセントリックタイプユニットを搭載したブックシェルフ型に専用台が用意されており、フロア型的な使い方がスタンダードでした。

その後40年に渡り「Stirling/HW」「Stirling/TW」「Stirling/TWW」「Stirling/HE」「Stirling/SE」「Stirling/GR」と途絶える事無く、時代と共にモデルチェンジを重ねられたモデルです。

1999年に発売された「Stirling/HE」から以降は完全なフロア型モデルとして現在に至っています。

つまり「Stirling IIILZ Special Edition」はそんな2つのTANNOYの歴史を代表するキャビネットとユニットを融合させたスペシャルモデルと言えます。TANNOYの伝説的な10インチ同軸ユニット『 IIILZ 』への精神的回帰となる Prestige GR(ゴールドリファレンス)、Stirlingの特別エディションモデルとなります。

搭載されている25cm(10インチ)ユニットは上位モデルの「kesington/GR」に搭載されている「アルニコマグネットALCOMAX- III 同軸2ウェイ」と同等品なので、お値段以上にお買い得なモデルとも言えます。

もちろん、キャビネットも大幅に改良が加えられており、ベースとなる「Stirling」とは別モノとなっています。寸法は(W)397x(H)850x(D)368mmと全く同じながら重量は23kgから33kgに、なんと10kgも増強されています。

その違いは、磁束密度が高く、強力なアルニコ搭載ユニットをしっかりと支えるため、各所に添木による補強がされています。ノーマル「Stirling」のキャビネットをベースに、このモデル専用に新規設計された堅牢なキャビネットに仕上がっています。


◆Designed and manufactured in the UK(設計から製造まで全て純粋な英国製品)

TANNOY「Stirling IIILZ Special Edition」は、アーティストが意図した通りの音楽を再生することを追求して設計されています。このスペシャルエディションモデルは、1960年代から家庭用モニターとして賞賛されたTANNOYの銘機モニターレッド『 IIILZ 』の系譜に直接連なるスピーカーなのです。


◆オリジナルIIILZにより忠実な構造を持つアルニコマグネットALCOMAX-III同軸2ウェイユニット

ドライバーのコーン中心にHF(ツイーター)を一体化させた、大型アルニコマグネットALCOMAX-III/コンプレッションホーン搭載のデュアルコンセントリック(同軸2ウェイ)ドライバーを採用しています。デュアルコンセントリック方式は、1947年に開発され、IIILZオリジナルモデルにも採用されていたTANNOY伝統の構造です。

ウーハーとツイーターが同一軸上に配置されることで、全ての周波数帯域が1点から放射される、真のポイントソース(点音源)再生を実現。この設計アプローチにより、幅広いリスニングエリアにおいて、優れた位相特性を実現します。

10インチ・ゴールドリファレンス・デュアルコンセントリックは、ウーハーの口径こそ15インチモデルと異なりますが、ALCOMAX-IIIアルニコ磁気回路、及びコンプレッションHFユニットなど、設計のほとんどは15インチユニットと同一です。

大型マグネットで力強く駆動される反応の良い小口径ウーハーと、高品位コンプレッションHFユニットが織り成す絶妙なブレンドは、15インチモデルと全く変わらないクオリティーと、10インチモデルならではの俊敏な低域の魅力を備えています。


◆Stirling IIILZ SEは、練度の高い職人が一つ一つをハンドメイドで制作してお届け。

音質を部屋の特性に合わせてお好みに調整できるよう、スピーカー前面には、2つのエナジーコントロールシステムが搭載されています。また、壁やコーナーに近づけて設置した場合でも優れた音響特性が実現できるように、スピーカー前面にバスレフポートを備えています。

エンクロージャーは、オリジナルIIILZモデルの設計要素を取り入れながら、1960年代当時には無かった素材・設計技術を取り入れて完成度を向上。エンクロージャー内部はブレーシング(添木)を多用して剛性を高めています。

ドライバーユニットの固定は、バッフル面のみならず、ユニット背面を特性の異なる複数の素材を組み合わせたTANNOY独自のDMT(Differential Material Technology)特殊樹脂を介して、内部ブレーシングに固定。

低域をしっかりとコントロールすることのできる、極めて堅牢なエンクロージャー構造が完成しました。
TANNOYにとって、音質は最優先です。「StirlingIIILZ SE」を構成する全ての要素は、どのような部屋で使っても、エレガントでナチュラルな、素晴らしく音の良いサウンドのために設計されています。 優れた特性が歴史によって実証されてきた、定評のデュアルコンセントリックドライバーと、マスタークラスのキャビネット設計、そしてクラフトマンシップの融合。 その素晴らしさは、「StirlingIIILZ SE」を他に代えがたい特別な存在にしています。


◆全く新しい「StirlingIIILZ Special Edition」の登場が意味するもの。

それは、TANNOYの90年に及ぶスピーカーの開発・設計・製造の歴史が、変わることなく『これから続いていく』ということです。また、オリジナルモデルのIIILZと同じく、この特別なStirlingもUK設計、メイドインUKです。


◆クルトミューラー社特製10インチ・ウーハーコーン

キングダムロイヤルの技術を投入したウーハーのコーン紙はクルトミューラー社特製マルチファイバーペーパーコーン。異種パルプ繊維を混合させることにより、軽量化と高剛性を両立し、有害な分割振動を抑えています。 低域のダイナミックレンジもさらに向上し、格段にナチュラルな中音域特性を獲得しています。


◆ツインロールハードエッジサラウンド

コットンクロスをツインロール状に形成したハードエッジは、強度と耐久性を高めるため特殊フェノール樹脂を含浸させ、表面を特殊コーティング。

トランジェント特性に優れた俊敏な低域と分割振動を抑えた濁りのない中域を再現します。


◆アルニコマグネット(ALCOMAX-III)

ユニット駆動の決め手となるマグネットには、従来のアルニコマグネットの3倍の磁気エネルギーを持つ強力なアルニコマグネット(ALCOMAX-III)を搭載しています。

駆動力の大幅な向上により、より忠実で応答性の高い動作を実現。音の解像力が格段に増し、音楽のディテールを克明にとらえます。


◆アルミ・マグネシウム合金・ツイーター

軽量アルミ・マグネシウム合金の逆ドーム型ダイアフラムと、新設計の銅クラッドアルミボイスコイルからなるツイーター。5段階プレス法で徐々にドームが形成され、1回のプレスごとに加熱されて内部歪みを取り除く処理がなされています。

ダイアフラムの反対側には空洞を設けてコンプレッションドライバーの背圧を最適化し、歪みを軽減。さらに、ホーンのネックにあけられた19個のスロートで位相の補正を行っています。


◆透明マイラーフィルム製のエッジを採用

ツイーターには、キングダムロイヤル「Kingdom Royal」で初めて採用された、透明マイラーフィルム製のエッジを採用。一般的なダイアフラム一体のプレスエッジに比べ、信号の減衰特性に優れ、コンプレッションホーン特有のメタリックな響きを抑え、ナチュラルで、音楽表現力に富んだ音質を得ています。

ツイーター・ホーンの内面は磨き込み処理による滑面化仕上げとし、ホーン表面での乱反射を低減、正確な位相を再現でき、繊細で伸びのある高域再生を可能にしました。


◆高品位ネットワーク

キングダムロイヤル「Kingdom Royal」の開発プロジェクトで培った成果を投入した最新のクロスオーバーネットワーク回路、英国ICW 社製の最上位コンデンサー「ClarityCap MR」を採用。


◆ロックアップ式の高域レベルコントロール

経年変化や酸化などによる接触不良や接触抵抗ロスを防ぐため、金メッキを施したネジとプレートにより確実にロックアップするレベルコントロールシステムは、TREBLE ENERGY / TREBLE ROLLOFFの2種類を備えたロックアップ式の高域レベルコントロールと低損失ネットワーク回路を採用。


◆ウォルナット突き板/無垢材を贅沢に使ったエンクロージャー

最上級のアメリカンウォルナット突き板/無垢材を贅沢に使ったエンクロージャーは、Designed and Engineered in UK・英国伝統のクラフトマンシップによる手作業でのオイルフィニッシュ仕上げ。高品位な仕上げはリビングのインテリアとしても最高の品質を誇ります。

※TANNOY特製「PRESTIGE GOLD REPERENCE WOOD WAX」専用ウッドワックス付属。

◆主な仕様

・ドライバー形式:250mm(10インチ)デュアル・コンセントリック・スピーカー
・LF(ウーハー):250mm(10インチ)マルチファイバーペーパーコーン、ツインロールハードエッジ 52mm(2インチ)ラウンドワイヤーボイスコイル
・HF(ツイーター):52mm(2インチ)アルミマグネシウム合金ドーム、ラウンドボイスコイル
・放射角:90°コニカル
・周波数特性:29Hz〜27kHz(–6dB)
・能率:93dB(2.83V/1m)
・インピーダンス:8Ω
・最大外形寸法(W×H×D):397mm × 850mm × 368mm(突起部を除く)
・質量:約33kg/台


◆担当者より

遂にスターリングにアルニコマグネット仕様の「ALCOMAX-III同軸2ウェイユニット」が搭載されて「Stirlng-IIILZ」として登場。この「ALCOMAX-III同軸2ウェイユニット」は現行モデルでは上位モデルの「Kensington(ケンジントン) GR」に搭載されているユニットと同等品です。

更に2015年に世界限定150セットで販売された「Turnberry(ターンベリー)/GR/LE」にも搭載されていたプレミアムユニットです。このユニットは52mmと言う大口径のホーンユニットならではの「余裕のある中域のキメ細やかな表現」と、アルニコマグネットが使われているウーハーのレスポンスが良く、力強い低域との絶妙なバランスによって、ノーマルユニットとは明らかに違う別次元のサウンドを奏でてくれます。

ユニット中心部分のドライバー・ホーンはゴールド滑面化仕上げで、乱反射を低減し、より繊細で美しいサウンドを聴かせてくれます。「Stirling IIILZ SE」はスピーカーの存在を忘れて、その美しい響きと華麗なサウンドに酔いしれたい方に是非お勧めいたします。

一見すると「Stirlng-GR」の箱に「ALCOMAX-III同軸2ウェイユニット」を組み合わせた製品かと思われるかもしれませんが、中身は全くの別物で、各部詳細に至るまで丹念にグレイドアップとチューニングが施された製品に仕上がっています。箱の大きさは(幅)397x(高さ)850x(奥行)368mmと全く同じですが、重さを比べると23kgから33kgにかなりの重量アップがされています。

メーカー曰く、ユニットのエネルギーが比べものにならないぐらい強力なので大幅な補強が実施されているとの事です。ユニットの優れた特性を活かしつつ、TANNOYらしい豊かなキャビネットの響きを最大限引き出すチューニングには大変苦労されたそうです。

TANNOYのプレステージシリーズは、生産は全て本国(UK)で、1台1台職人の手で丁寧に組立られています。もちろん組み上がった製品は全製品を周波数別にボリュームチェックをしてクリアしたモデルのみが出荷されています。

また、「Kensington GR」「Turnberry/GR/LE」をご購入された方の多くが追加でご購入されているスーパーツイーター「PRESTIGE GR SUPERTWEETER」!

超高域の表現力が向上するばかりでは無く、特に中域が本当に気持ち良く鳴り出しますのでお勧め致します。
いずれは導入したくなるかな〜!と思われますので予めご検討しておいた方が良いかもしれません・・・。






今回ご紹介した、TANNOY「プレステージ」シリーズはこちら

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