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音場工房

[ 2023年 6月 27日付 ]



フェルムオーディオのフラグシップ、ザ・コンバーター「ワンドラ」新発売!!


今、注目のブランド「フェルムオーディオ(Ferrum Audio)」より、「The Converter」と銘打つに相応しいフラッグシップD/Aコンバーター「ワンドラ(WANDLA)」が発売されました。

今回は、コンパクト・ハイエンド・オーディオの新境地を開拓しているブランド! フェルムオーディオ「ワンドラ」をご紹介します!!


◆「ワンドラ(WANDLA)」の主な特徴

・ ESS9038PRO専用の高度なチューニングを行ったI/V変換システムによる超低THDを誇るアナログ部
・ 電源レールを分離、つまりチャネルが分離されていて低ノイズ、超高速などを特長とするハイブリッド内部電源回路
・ アナログ/デジタル選択可能なボリュームコントロール用デジタル制御アナログアッテネータ
・ プリアンプ機能(アナログおよびデジタル入力セレクター、ボリュームコントロール、バランス、各入力のトリムなど)
・ HQ Player作成者によるARMチップ搭載のデジタル フィルター(アップサンプラー)
・ I2S入力、ARC入力を含む豊富な入力端子
・ CEC(TV)、IRリモコン、タッチスクリーン、トリガーによるスマートな操作系
・ 環境光センサーにより、部屋の明るさに合わせてロゴと画面の輝度を自動調整
・ ライン出力のみの純粋な高音質アナログ出力設計(XLRおよびRCA)


◆「フェルムオーディオ(Ferrum Audio)」のルーツ 

フェルム・オーディオは、2020年にポーランドのワルシャワで誕生したブランドです。親会社となる「HEM」という会社は、長年オーディオ・エレクトロニクス製品の(OEM)製造業に携わってきた実績があります。

これまで培ってきた最先端のソフトウェア開発のノウハウと、自分たちのルーツであるワルシャワのユニークネスを融合した、新しい製品を世に送り出したいと考え創立されたのが「フェルムオーディオ」です。

フェルムオーディオのルーツを調べてみると、生まれた地域には、クラフトマンシップの歴史があることに気がつきました。ワルシャワ地域には、古来より「鉄」が大量に埋蔵されており、製鉄業や自動車産業などの工業都市として発展した地域です。

「HEM」のCEOであるMarcin Hamerlaの父親は鍛冶屋であり、Marcin自身が「ハンマー」という愛称で呼ばれていることからも、いかに「鉄」との縁が濃いことをうかがい知ることができます。

一方で、世界的に有名な作曲家であり名ピアニストであるフレデリック・ショパンは、「Zelazowa Wola「ジェラゾワ・ヴォラ」という地で生まれました。Zelazoはポーランド語で鉄を意味しており、「鉄」とのつながりは確信へと変わりました。

クラフトマンシップとオーディオの融合は、ポーランドのワルシャワ地方というルーツにしっかりと示されていたのです。ショパンがその音楽を世界に波及させたように、フェルムオーディオも自分たちのオーディオを世界に届けたいと考えています。

その想いを、Ferrumという元素記号【Fe】の語源となった「鉄」を表すラテン語に込めて名付けられています。職人気質の鍛冶屋をルーツに持ち、質実剛健な物作りをポリシーとしています。

「手ごろな価格で最高のオーディオ体験を提供する」というコンセプトのもと、持続可能性、高耐久性、高品質、コンパクトかつエキサイティングで魅力的な製品を造り上げています。


◆「フェルムオーディオ(Ferrum Audio)」について。

フェルムオーディオの歴史はまだ3年程度と浅いですが、これまでも数々のハイエンド・オーディオ・ブランドのOEM・ODMを手掛けた実績があり、代表的な例としてはあの「マイテック・デジタル」などもあり、ハイレゾやMQAなどの最新のデジタルオーディオ技術の多くを蓄積、世界屈指のデジタル技術の高さを誇っている注目のブランドと言えます。

フェルムオーディオ製品の新製品「ワンドラ」の設計はF1レーシングカーのエンジン製作に似ています。最高峰のレーシングカーを構築するF1コンストラクターのチームが最高のレーシングカーを構築するように、フェルムオーディオはD/Aコンバーターの為に最高のエンジンを開発して搭載しています。

チップ5個分のタスクを実行できるようARMチップを改造、新I/V変換システムと共にESS Sabre DACチップの性能を次の次元に引き上げることを実現。さらに、フェルムオーディオ製品の「OOR」と「HYPSOS」の両方から得た電源回路テクノロジーを搭載し、フェルムが提供できる最高レベルの製品に仕上がっています。

フロントパネル左側は、鉄製(コルテン鋼)の錆(サビ)色(クリアラッカー仕上げ)鍛治師由来の特徴を表しています。


◆純粋なLINE出力のD/Aコンバーター

「ワンドラ」はフェルムのデジタル・ノウハウと、社内で開発されたアナログオーディオおよび電気技術の最新モデルです。ヘッドフォン回路を搭載していない純粋なLINE出力のD/Aコンバーターとなります。

「ESS Sabre ES9038PRO」とフェルムの先進的な新しい電流-電圧(I/V)コンバーターの組み合わせは、抜群のパフォーマンスを実現しています。

デジタル入力対応サンプリングレート/ビット深度:768kHz/32bit、DSD256
・ AES/EBU・XLR (最大 192kHz/24ビット、DoP64)
・ TOSLINK・光 (最大 192kHz/24ビット、DoP64)
・ S/PDIF・同軸 (最大 192kHz/24ビット、DoP64)
・ USB・Type-C (最大 768kHz/32ビット、PCM&11.2MHz・DSD256)
・ ARC・HDMI (最大 192kHz/24ビット)
・ I2S・HDMI (最大 768kHz/32ビット、DSD256)


PSオーディオ方式にも対応、HDMI端子を用いるI2S入力や、TVからの信号も入力できるHDMI/ARC端子も装備。

音量調整にはPRO機器でも実績のある高音質な電子ボリューム「MUSE-72323(新日本無線)」を2基搭載。デジタル入力用にはデジタルボリュームも装備されています。

アナログ回路は全段フルバランス構成。アナログ入力端子(RCAx1系統)も装備されておりプリアンプとしてもお使い頂けます。出力端子はRCAアンバランス出力、XLRバランス出力を各1系統装備。


◆シグナルパスの効率化を図った自社開発の「SERCE」モジュール

「ワンドラ」では、これまで分散して実装していた5つのチップを1チップに集約し、最短のシグナルパスを実現する自社設計の「SERCE」モジュールを新開発。チップベースには高速処理が可能なARM-STM32H7を使用し、独自開発のフィルター、USBレシーバーやMQAデコーダーなど複数の機能を1箇所にまとめ、信号伝達の合理化を実現し、最短のシグナルパスでの伝送を実現し、高音質化を図っています。


◆世界初となるSignalyst社の独自フィルターを実装したDACシステム

「ワンドラ」は、HQ Playerで知られるSignalyst社のスペシャル・フィルター・ビルダー「Jussi Laakso」氏とのコラボレーションにより、Signalyst独自のデジタルフィルターを搭載した世界初のD/Aコンバーターです。

フィルターはSERCEモジュールに実装されており、ガウスフィルター (HQ Gauss)とアポダイジングフィルター (HQ Apod)の2種類を用意。ESSの内蔵フィルター3種類と合わせた合計5種類のデジタルフィルターを任意に選択する事が可能です。これらのHQデジタル・フィルターを試して、どれが個人的にお気に入りかを見つける楽しみもあります。

また、今後のファームウエア・アップデートにより更なるフィルターの追加も予定されています。

※ガウスフィルター (HQ Gauss):最適な時間周波数応答に重点を置いたアポダイジングフィルター。非常に優れた過渡応答と空間情報を提供、ほとんどのソースコンテンツやジャンルに適した汎用フィルターです。

※アポダイジングフィルター (HQ Apod):特に現代のレコーディング向けのアポダイジングフィルター。 実際の音響で行われた録音、または豊富な空間情報を含む録音の場合に適しています。


◆ESSデジタル内蔵のフィルターも装備

ESS社製「Sabre 9038PRO DAC」チップを採用。
メニュー画面より、HQフィルターに加えて3つのESS内蔵フィルターも選択できます。

※「ESSリンファー」線形位相高速ロールオフ (ESS Lin-Ph)
通過帯域の後に急勾配の線形位相フィルター (高速ロールオフ)。
エイリアシング除去が非常に優れており、オーディオ帯域のすべての周波数で一定の遅延が発生します。

※最小位相高速ロールオフ (ESS Min-Ph)
通過帯域の後に急勾配の最小位相フィルター (高速ロールオフ)。
Lin-Ph はエイリアシングの除去に非常に優れていますが、プリリンギングがないため、トランジェントの再生に適しています。

※「ESSアボット」アポダイジング (ESS Apod)
アポダイズされた線形位相高速ロールオフ フィルター。
Lin-Phよりもプリリンギングが大幅に低く、Min-Ph よりもポストリンギングが低くなりますが、エイリアシングの除去において妥協が行われています。
ESSアポッド。オーディオ帯域のすべての周波数に対して良好な過渡応答と一定の遅延が維持できます。


◆「HYPSOS」との組合わせで最高のパフォーマンスを発揮します。

標準の附属品ACアダプター電源でも素晴らしいパフォーマンスを発揮しますが、同社の高性能のDCパワーサプライ電源システム「HYPSOS」と組み合わせると、そのパフォーマンスを大幅に向上させる事が出来ます。

「HYPSOS」は接続機器側のDC入力で正確な電圧を計測し、フィードバックする4TSD電圧センシングデザインを採用。独自のFerrum Power Link(FPLケーブル)で接続を使用することで、両方のコンポーネントが絶対的な最大性能を発揮し、前例のない程の音楽性を解き放つ事が出来ます。


◆担当者より

ポーランドはヨーロッパで2番目に大きな「Audio Video Show」が開催されるほど、オーディオ熱が高い国です。フェルムオーディオは発足3年の新進気鋭のブランドですが、母体となるHEM社は20年以上の歴史を持ち、様々な有名オーディオブランドのOEM・ODMを手掛けてきたメーカーで、フェルムオーディオは世界屈指のデジタルオーディオ技術の蓄積を誇る期待のブランドと言えます。

今回ご紹介した「ワンドラ(WANDLA)」は純粋なアナログライン出力に特化した設計で、最近よく見るヘッドホンアンプ内蔵の複合モデルではありません。シンプルなD/Aコンバーター、プリアンプとしてハイエンド・サウンドを聴かせてくれます。

電源は本体内部には搭載されていません、もちろん付属のACアダプター(22V)でも、そのパフォーマンスは存分に発揮出来ますが、昨年、先行発売されたDCパワーサプライ「HYPSOS(ヒプソス)」の接続が前提で設計されていると思われます。組み合わせた場合の音質は確実に2ランク上がり、相乗効果により、それぞれの良さがフルに発揮されていると思われます。

リアリティーの高い、超一流のハイエンド・サウンドを聞く事が出来ます。横幅217mmx奥行206mmx高さ50mmのコンパクトなサイズに凝縮された高度な表現力は何とも魅力的です。

サウンドは実にニュートラルで、正確な描写力に優れていてリアルそのもの。一つ一つの音を丁寧に紡ぎ上げる様は最新の上質なPRO機器を思わせる優れモノです。






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