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音場工房

[ 2023年 7月 25日付 ]



ソウルノートより、インテグレーテッドアンプ「A-3」新登場! P-3とM-3を1筐体に妥協なく凝縮!!


今回は、ソウルノート「P-3」と「M-3」を1筐体に妥協なく凝縮した、究極のインテグレーテッドアンプ「A-3」をご紹介します。



◆ "SOULNOTEサウンド"とは

「SOULNOTE(ソウルノート)」は、株式会社CSRから独立したハイエンド音響機器の専門ブランドです。新生SOULNOTE製品は、加藤秀樹氏を中心とした音響機器専門の技術者集団が、常に音を聴きながら、"魂を揺さぶる音"を目指して開発されています。

"SOULNOTE=魂を揺さぶる音"とは・・・時空を超えて、瞬時に目の前に演奏者を蘇らせる。SOULNOTEには音源に込められている"SOUL(魂)"を蘇らせ、永遠に揺さぶり続ける"NOTE(音)"があるのです。それは"生きている音"であり、音楽の楽しさやワクワク感、感動が直接伝わって来る音なのだと言います。

それを水の流れで例えると、SOUNOTEが目指すのは「どこにも堰き止められず全開で流す」ことで、それは「何かで一度堰き止められた流れは、後でどう頑張っても元には戻せない」という考え方から来ていると言います。フィードバックをはじめとした回路技法や振動を止めるための筐体設計など、歪みやS/Nなどの測定値を良くするための手法が、「流れを堰き止め、魂を失わせ、音を殺している」のだとしています。

今回ご紹介する「A-3」は、先に発売されたプリアンプ「P-3」と、モノラルパワーアンプ「M-3」に導入された技術や回路を、コンパクトな1筐体に妥協無く凝縮して完成した、究極のインテグレーテッドアンプです。


◆左右チャンネルGND完全分離

プリアンプ「P-3」で達成したGND完全分離テクノロジーを、パワーアンプ回路を有する「A-3」に応用。本来、大電流を扱うパワーアンプのGNDをどのように筐体に接地させるかは設計の要であり、GND非接地の前例はありません。

しかしながら、シンプルな無帰還回路、最適化されたアートワーク設計、大電流ループの最小化、インダクタンス成分の排除、等々により、パワーアンプの筐体非接地を達成し、これにより左右GND完全分離インテグレーテッドアンプリファイア「A-3」が誕生しました。

さらに、セレクター、ボリューム、保護回路等の各リレーのコントロール信号をフォトカプラで分離する事で、静電容量や誘導成分まで考慮したGND完全分離を実現しています。 三次元に広がる音場空間と開放感は、インテグレーテッドアンプの新境地です。


◆シングルプッシュプル出力段

出力段には、「M-3」で採用したキャンタイプ・バイポーラトランジスタによるシングルプッシュプルSEPP回路を採用。超低域から超高域まで正しいタイミングによる滲みの無い音楽再生を実現。心を震わせる音楽再生は、微小時間軸精度を壊さないシングルプッシュプルの賜物です。


◆超強力ドライバー&プリドライバーによる4段ダーリントン構成

キャンタイプトランジスタを軽々とドライブするために、超強力なTO3タイプトランジスタをドライバーとさらにプリドライバーにまで採用。大電流時の『 hfe 』変動をものともせず、ボトムエンドまで電流供給を完璧にする事で、深い表現力と心躍るグルーヴ感を両立。


設計者:加藤秀樹氏からのコメント@

【 ドライバーの重要性について 】

トランジスタパワーアンプにおいて、ドライバー(トランジスタを駆動するためのトランジスタ)の大切さは、あまり語られていませんが、めちゃくちゃ重要です。トランジスタをトランジスタでドライブする構成はダーリントン回路と呼ばれ、コレを4段積み上げる回路がお馴染み4段ダーリントン回路となります。

「A-3」のようなTO-3シングルプッシュでさえ瞬間的には数10Aオーダーの電流が流れます、そこで、重要なのが電流増幅率『 hfe 』です。トランジスタが出力できる電流とベース電流(入力電流)の比です。「出力トランジスタ(TO-3P)」ドライブ「出力トランジスタ(TO-3 )」構成により理論上必要とされている約100倍の「能力を備えており、高音質化に大きく貢献しているのです!!


◆新型Type-R回路採用

電圧増幅には、ハイゲイン対GNDシングル単段増幅Type-R回路を新たに開発。もちろん、アンプ動作に関わる全ての抵抗に、ネイキッドホイル抵抗を惜しみなく投入しています。


◆GND切り替え方式のセレクター

「P-3」の重要なポイントであったGNDまで切断するセレクターを「A-3」にも採用。多くの再生機器を接続した場合に生じるGNDループによる音質劣化を排除。リレーには最上級グレードのRSRカスタムリレーを採用。


◆抵抗切り替え式ボリューム

最もシンプルで、最も音源から鮮度を奪わない、抵抗切り替え式ボリュームを採用。もちろん、RSRカスタムリレーとネイキッドホイル抵抗を全面採用。現在考えうる最高グレードのボリュームです。


◆GNDアンカー

左右チャンネル電源部のGNDを、セラミックワッシャーで絶縁された左右サイドメタルに接地。GNDアンカーとして機能する特別な筐体構造を採用。開放感とローエンドのグリップ感を高い次元で両立しています。


◆超強力電源トランス

メイン用に、700VA未含浸トロイダル電源トランスを左右2個使用。さらにコントロール系電源トランスを含む3電源トランスを1筐体に詰め込み。
また、磁力線が基板に並行になるように、全て垂直にマウントされています。


◆ハイスピード無帰還電源

整流コンデンサには特別に選別された僅か470μFの高耐圧小容量低倍率箔フィルターコンデンサを採用。その使用本数で容量を最適化し、電源トランスの負荷を軽減する事で、超強力な電源トランスの実質レギュレーションをさらに向上。

整流ダイオードには、許容突入電流値が強化された最新スペックのSiCダイオードを採用。考えうる最強かつハイスピードな電源構成を採用。

また、2つのメイン電源トランスの電源スイッチとして、音質の優れた大型パワーリレーをそれぞれ独立して2個、無固定で配置。つまり、フロントパネルの電源スイッチはコントロール系サブトランス専用です。

大電流接点である電源スイッチを電源トランスごとに独立させる事は、音質的に非常に重要となります。


設計者:加藤秀樹氏からのコメントA

【 小容量高耐圧の電解コンデンサを多数並列にする理由 】

SOULNOTEの内部写真でまず目につくのは、比較的小さな電解コンデンサが多数並んでるところですよね。
この理由は、当たり前ですが「これ以上、音の良い方法を知らない」からです。
では、何故音が良いのか!!

@いわゆるブロックコン(大容量コンデンサ)は、基本的に高域特性が悪い。つまりコンデンサとして機能する帯域が狭い。聴感上も基本的に大味でドスコイな、悪い意味でオーディオ的な音になります。

A小容量コンデンサは、基本的に高域特性が良い。コレを多数パラレルにする事で、高域特性をキープしたまま必要な容量を得ることができる。ただし多層基板のプレーン配線が必須となり割高の設計となります。

B整流コンデンサには最適な容量と言う物が存在するが、小容量コンデンサのパラレル数で容量をコントロールできる。

整流コンデンサの最適容量については、必要以上に容量が大きいと、トランスから見た負荷が重くなり、またチャージ電流がよりパルシブになり、それで発生するノイズがGNDに混入して音を曇らせます。低音楽器が緩くなり、いわゆる「たっぷりとした雄大な低音・・」みたいになります。

C非常に音が良い(癖が無い)、かけがえの無いスペシャルなコンデンサを全面的に採用が可能となる。(メーカーのカタログには無い、耐圧容量を限定した特注品の470uF/100Vを使っています。)


◆銅製バスバー兼用ヒートシンク

メインヒートシンクには、軽量小型銅板製ヒートシンクを採用。このヒートシンクはキャンタイプトランジスタへの給電バスバーを兼ね、またキャンタイプトランジスタの端子はバスバーを貫通し、直下の基板に直接マウントされます。

キャンタイプトランジスタの欠点でもあるワイヤリング配線を排除し、インダクタンス成分に起因する不安定さを払拭すると同時に、絶縁シートがデバイスをダンプすることによる音質劣化をも排除。また、ヒートシンクがシャーシから物理的に独立する事による解放感や透明感など、音質的な効果も絶大です。

さらに「A-3」では、電源基板とアンプ基板をバスバーヒートシンクで連結してブロック化する構造部材をも兼ねています。まさに、一石四鳥のヒートシンクです。


◆無固定構造

アンプブロック、各端子、ACインレット、トップカバー、ボトムカバーは全て無固定化されています。特にアンプブロックは、チタン製スライダーによる3点横滑り構造を採用。電源トランスの有害な振動から逃れながら、自らの固有振動も開放します。


設計者:加藤秀樹氏からのコメントB

【 A-3は3シリーズの切り込み隊長! 】

SOULNOTE・3シリーズは4年前の「S-3」の電撃デビューの後、理想を追求するためにセパレート機器が中心となりました。しかし、SOULNOTE・3シリーズの価値を広めると言う点においては、少し早過ぎたのかもしれません。

まずはメジャーなカテゴリーで世間に問う事も大事と考えました。やはり、セパレートで筐体が増える事は、設置を含めてお客様をさらに限定してしまいますから。

今回発売したインテグレーテッドアンプ「A-3」は3シリーズの切り込み隊長として、重大な意味があると考えています。コンセプトはSOULNOTE・3シリーズの素晴らしさを可能な限り失うことなく、それを1筐体で実現すること!!
めちゃくちゃな話ですが、そうなると俄然スイッチが入るのが私の特徴です。そうは言いながら、最初はパワーアンプの「M-3」の大型筐体で設計を始めました。個人的には気に入ってたのですが・・やはり他の3シリーズと組み合わせるには違和感があります。

そこで、1発奮起してプリアンプの「P-3」と同じ筐体で再設計したのですが・・コレが茨の道でした。電源トランスはギリギリと言うか、下に若干飛び出してしまいました。その為に、裏カバーが下に少し飛び出し、その為にスパイク足が少し長くなり、地上最低高が上がりました。

全体的に高さが少し上がるのですが、他の機器の高さを「A-3」に揃える為の長めスパイクをオプションで用意しようと考えています。空気の拘束が緩まる方向で、音もさらに良くなるはずです。とにかく!「A-3」は隙間が一切無いくらいに立体的に詰め込まれることに。

そんな制限の中でも、左右完全GND分離や、左右アンプブロックの物理的自立を目指すのですから!
さらにさらに、十分な放熱と空気の解放が腕のみせどころです!まったく、、こんな楽しい仕事はめったに無かったです。


◆「SOULNOTE」の新たな企業理念

〜 SOULNOTEメーカーHPより抜粋 〜

今迄の常識や静特性にとらわれることなく、聴感を100%尊重するSOULNOTE独自の設計手法で、音源に込められた全てを引き出します。「音作り」ではなく、「全てのボトルネックを真摯に取り除き続ける」ことでしか到達しえない「生きた音」こそが、音楽にやどる魂を蘇らせます。

現在まで記録されてきた膨大な音源の数々は人類の文化遺産と言えます。
そしてそこにはアーティストの魂や、その場の空気感までが確実に記録されています。
それらが永久に失われないために、その全てを再生できるハイエンドオーディオ製品を製造する事は、私たちの努めだと考えています。

株式会社SOULNOTEは今迄の常識にとらわれることなく、聴感を最優先する独自の設計手法で、音源に込められた全てを引き出します。
そして、音楽の楽しさ、感動を伝え続けることが、私たちの企業理念です。

※メーカーHPより抜粋終わり


◆担当者より

「SOULNOTE」は今まで株式会社「CSR」の部門として活動しておりましたが、2023年7月6日より、ハイエンドオーディオ製品に特化した企業として独立した株式会社「SOULNOTE」として設立されました。
意思決定のスピードアップ化や、自由な設計が可能になっており何とも頼もしいオーディオ専門の会社が誕生しましたね。

「A-3」のサウンドは、「P-3」+「M-3」のサウンドを凝縮したプリメインアンプとの事です。
「P-3」+「M-3」はフルセットで500万円超えの超弩弓アンプでしたが、そのノウハウを見事に「P-3」の1筐体に凝縮されています。

「P-3」+「M-3」のサウンドと言えば、
ソースに何も足さず、何も引かない、本来スピーカーが持っているポテンシャルを引き出すと言った表現がピッタリ!!
音場の見通しが良く、制限の無い吹っ切れた爽快感が見事で、生々しく実在感を伴い、生き生きとした実に楽しいサウンドを聴かせてくれるます。

そのサウンドをこの1筐体で実現!メーカー曰く抜群のコストパフォーマンスとの事です・・。

「A-3」の初回生産ロッドはすでに完売しており、次回の入荷は12月以降となります。
「A-3」が加わったことで、ますます国産ハイエンドプリメインアンプが俄然面白くなってきましたね。





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