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音場工房

[ 2024年 2月 6日付 ]



12年ぶりの更新!
見た目はあまり変わらないが、表現力は大幅に進化!『 TD508MK4 』


ハイエンド担当の"とうふ"です。
今回は、Eclipseの卵型スピーカー500ラインが12年ぶりとなるモデルチェンジを行いましたので、その進化点と実機を試聴した印象をご紹介していきたいと思います。


◆ TD508Mk4について簡単なご紹介

EclipseのTD500/300はその正確な音作りと極力色付けが無い真面目なサウンドで人気です。
一般家庭での用途ではコンパクトで設置性も高く、また見た目もかわいらしい事からコンパクトシステムやデスクトップオーディオのメインシステムに。
ホームシアターのハイトスピーカーとしても導入される事も多く、そしてプロユースではスタジオモニターとしての導入例も多数ある実力派スピーカーです。

その完成度の高さから非常に高い人気のスピーカーでしたが、前モデルの発売が2012年と10年以上もあるとその間にお客様からのご要望や、サウンドニーズの変化等により色々改良を施す必要が生じてきた事から今回抜本的な改良を施し、「TD508MK4」として登場しました。

メーカーの設計者の方からは「あまり数値的な事を言って、数値ありきで印象を持たれるのは困りますが。。。」と前置きの上、「数値ではなく、その出音を感じ、評価してほしい」という熱い思いを何度も伺いつつ旧モデルからの進化点を伺いました。


◆ TD508MK4の進化点

@スピーカーユニットを軸とした新設計で、インパルス応答の収束性を10%高め正確さを向上させ、より高い解像度を実現。

A再生周波数帯域のバランスを整え、特に低域は伸びと厚みを体感頂けます。
(エンクロージャー直径がMK3から5mmプラス、容積は17%アップ)

B改善された低域再生を受けて、ドライバ動作を支える土台強化を図り、アンカー重量を38%アップ、ネックとベースの剛性アップで総重量が1.5kg増の5kgとなった。

Cスピーカー角度の可動範囲拡大と手で回せるダイヤル式の角度調整機構の採用で、様々なシーンでの容易な設置とスピーカー向きの最適化を実現。

D台座面にスピーカーケーブル用接続用開口部を設けたことで、天井、壁に設置した際のスマートな配線取り回しが可能に。


◆ 進化点に関する感想

@に関してはMK3と共通パーツが無いらしく、見た目はよく似ていても構造その他全くの新規設計という事です。
 ユニットに関しても膨大な数を試作・思考して比較、その中から選ばれたユニットが採用されています。

A数値上は低域表現力が前モデル52Hzに対し50Hzと2Hzも低域表現力が向上しています。
 「エンクロージャーの容積が増えれば低域は増えるだろう?」と仰るかもしれませんが、単純な容積増加はEclipseのサウンドコンセプトの大前提である「正確な音」が崩れます。

 詳細資料は拝見しましたが(非公開情報故に書けませんが)、構造・設計の観点からも大変な苦労をされ、その試作過程は膨大な数量だったようです。。。
 ※実機の試聴感想に関しては後述します。

BCDネック・台座部の見た目の変化は大きいので、最も解りやすい点かもしれませんね。

重量の増したエンクロージャーを支える為、スピーカーを支えるネック部分は太く、かなりしっかりとした造りになっています。
また、大型のダイヤル式ロック機構を備えた角度調整機能は卓上や天吊り等、シーンに合わせて最適なセッティングが可能になります。

TD508MK3でユーザーからの意見もあったスピーカーケーブル用開口部の採用など、利便性においてもかなり進化していますね。


◆ 実際に聴いてみました!

実機が日本橋店に導入されましたので早速聴いてきました。

まずはTDシリーズにとってかなり意地悪な音源から鳴らしてみました。ビリー・アイリッシュの楽曲"バッド・ガイ"は冒頭の低域成分が非常に多くそして早い為、なかなか難しい音源です。

TD508MK4は低域の量感も十分で、特にスピード感のある低域は非常に心地よく軽快さと重厚さを併せ持つ表現を楽しめ、「果たして前モデルだと低域のスピード感はそれなりでも、量感に関してはここまで出ただろうか?」と感じさせられました。

さらに色々な楽曲で試聴を進めていく中でふと感じたのが、普段試聴の際は楽曲のある程度で切り上げる事が多いのですが、このTD508Mk4だとつい聴き入っている事が多かったのです。
心地よい表現は楽曲への没入感が高く、つい「もっと聴いてみたい」と感じるのかもしれません。

そのサイズからコンパクトな一体型CDレシーバー製品と組み合わせても良いですし、その表現力からはフルサイズコンポと組み合わせても全く問題になりません。
非常に「耳に美味しい」表現ながら自然なTD508Mk4はオールラウンドに楽しめる、完成度の高いスピーカーとして大注目です!


◆ おまけ

メーカーの遊び心から、なんとバーコードが卵型です(笑)。





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一回り小型の兄弟モデル!!
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「 TD508Mk4 」の試聴に使用したCD

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