カテゴリから選ぶ

[ 2017年8月1日付 ]

究極のCD再生機!アキュフェーズ CD専用プレーヤー「DP-430」の魅力を探る!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、アキュフェーズCD専用プレーヤー「DP-430」をご紹介します。

同社がこれまでのノウハウを投入し、現時点でCDのパフォーマンスを最高に引き出すハイエンドCDプレーヤーです。


Accuphase「 DP-430」
CDソフトが大多数を占めているオーディオファンにおすすめ。

ここに来て、いよいよSACDフォーマットの先行きが怪しくなって来ました。新譜は出てはいるものの、その数は少なく、しかもほとんどがクラシックに限られており、ご自身のお好みのアーティストのソフトが今後コンスタントに出ることは、ほとんど期待できないのではないのが現状です。

SACDプレーヤーの第1号機SONY「SCD-1」が発売されたのが1999年5月21日ですから、すでに丸18年も経過しての状況がこれですから、今後、ソフト事情が好転するとはどうしても考え辛いものがあります。

一方でアナログの復権や音楽配信、さらにMQA-CD※の出現が話題となり、益々SACDが一般の人々はおろか、オーディオファンの間でも話題にのぼる事が少なくなって来ています。(※ロスレスレコーディングの一種:44.1kHz/16bitのサイズの中に高次のサンプリング周波数/ビットレートの信号を「折り紙」のように畳んで格納する方式のCDソフト)

さらにレコード業界の苦しさばかりがマスコミで取り沙汰されている昨今では、推して知るべしです。

そんな中で、すでにSACDのソフトを多数所有されている方は別として、CDソフトが大多数を占めている多くのオーディオファンや音楽ファンに、現時点でCDのパフォーマンスを最高に引き出すハイエンドCDプレーヤーとして筆者が自信を持ってお勧めしたいのがアキュフェーズ『 DP-430 』です。

CD専用プレーヤー・シリーズの最新鋭機『 DP-430 』

『 DP-430 』はSACDプレーヤーのラインナップをもつアキュフェーズが、あえて「CDをより高品位な音で聴きたい」というオーディオファンからの強いご要望に応えて開発したハイエンドCD専用プレーヤーです。

そして、もう一つの理由は、世界中にマーケットを展開しているアキュフェーズへのCD専用機の要望が多いためでもあります。残念ながらSACDは世界標準にはなっていないのです。

『 DP-430 』は2013年発売の前作「DP-410」の後継機で、その前の「DP-400」から続く同社唯一のCD専用プレーヤー・シリーズの最新鋭機です。

見た目や型番からはマイナーチェンジではないかと考え勝ちですが、どうしてどうしてアキュフェーズが多くのデジタル機器の開発で培ってきたノウハウを投入し、前作を大幅に改良した完成度の非常に高いCD専用機となったのです。

それでは『 DP-430 』の完成度の高さを探っていきましょう。

『 DP-430 』とは?

自社開発による高剛性設計のCDドライブを搭載し、共振を抑えて防振/制振対策を徹底的に施したメカエンジンは前作と同様です。恐らく現時点ではこれ以上のメカは望めないのでしょう。

ドライブメカは筐体のセンターにレイアウトされ、レーザーピックアップが移動するトラバースメカをフローティングした上で、メカベースとともにブリッジカバーで覆う非常に強固な構造を採用。トレイは贅沢なアルミブロック削り出しで、その操作感や動きはまさにハイエンド機です。

DACチップは、前作ではテキサスインスツルメンツ製「PCM1796」を4回路並列接続だったのに対し、『 DP-430 』では、旭化成エレクトロニクス社製の768kHz/32bit対応の高性能ΔΣ型D/Aコンバーター「AK4490EQ」を片chで2個、内部の4つのDACを正相、逆相に分け、並列駆動して高S/Nを得るという同社独自の“MDS”変換方式としています。これによりS/N比が約-140dB迄ほぼ一直線のリアリティを達成したのです。

今回特に変更が大きいのはフィルターアンプで、同社初の回路となる「ANCC(Accuphase Noise and DistortionCancelling Circuit)」の搭載です。

これは、初段の増幅度を高くし、初段で発生する歪みやノイズを後段で差し引いて打消すことで歪みを極小化し、ノイズは「ANCC」用のアンプ(オペアンプ)の性能に置き換わることで、従来比30%の大幅なノイズ改善を果たしたのです。

この新規採用のDACチップと「ANCC」との組み合わせにより、S/N比が「ANCC」のない前作「DP-410」の114dBから117dB、歪み率が0.001%から0.0008%に、数字としては僅かですが、測定結果になかなか数値的な差を出しにくい現状では、これはかなり大きく向上させていると言えます。

次に、『 DP-430 』のCDプレーヤー以外の特徴的な機能であるUSB-DAC機能についても探っていきます。

USB入力では、前作はPCM:192kHzまでのPCMのみの対応でしたが、本機では、「AK4490EQ」によってPCM:384kHzに加えて、DSD:11.2MHzまで再生可能と大幅にグレードアップされています。

これによりハイスペックのPCオーディオやファイルオーディオ再生にも完璧に対応できる最新鋭のハイエンドUSB-DACとしても十分通用する性能を得たのです。

さらに注目すべきは、DXD(352.8kHz/24bitなどのSACDを製作するためのフォーマット)と11.2MHzに対応するUSBレシーバーとしてSAVITECH社の「SA9227A」を搭載したことで、ここで受信したハイレゾ音源が計測され、サンプリングレート、ビットレートが前面パネルにデジタル表示され、同時にDACへも伝送されるのです。

その他、オーディオ機器としての基本である電源部も十分強化されており、電源トランスはアナログ部とデジタル部を分離した独立巻きとしており、安定度を高めるとともに低雑音化も実現したのです。

音量調整は、音量コントロールをDAC内部で行うことで、音質劣化が少なく、雑音の発生を伴うことなく−60dBまで絞ることが可能です。入出力端子は、デジタル入力は同軸、光TOS、USB(Bタイプ)の3系統、アナログ出力はRCAとXLR各1系統装備しています。

音質は?

さてその音質は、まず感心したのはS/Nの良さで、とにかく静かなのです。音楽が生き生きとしており、枠にはめられたようなデジタルの堅苦しさが全く感じられませんでした。

また、44.1kHzのCDサウンドにどうしても感じられる、まとわりつくようなノイズ感もほとんどなく、じつに素直でクリアなサウンドでした。

筆者の感想としては「そのサウンドが、ことCD再生に関して、SACD/CD一体型プレーヤーより上では?」と感じる場面もあったことを付け加えておきます。

USB入力でのハイレゾ再生では、非常に鮮明かつワイドレンジな高解像度ながら、ハイファイ調の無機的なサウンドではなく、アーティストの表情や動き、さらには肌の温もりまで感じられたのです。

最後に
伝統的な高級感の漂うデザインを纏った『 DP-430 』。CD専用機としては少々高価ではありますが、CDとハイレゾを最高レベルの音質で楽しめる、お買い得で希少なCDプレーヤーとも言えるのではないでしょうか。

あなたも『 DP-430 』を手に入れることで、“アキュフェーズオーナー”に仲間入りされてはいかがですか。 ご案内サイトはこちら!「アキュフェーズ製品のご案内」

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)



Accuphase『 DP-430 』はこちら!

※ご紹介した製品は販売を終了いたしました。
こちらは2021年発売の『 DP-450 』となります。



デザイン面でも音質面でも、やっぱりアキュフェーズのプリメインアンプです。