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[ 2019年 4月 23日付 ]

 Zonotoneから、ハイエンドインターコネクトケーブルの進化形が登場!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
音楽という芸術の感動を余すことなく再現! 今回は、Zonotoneから登場した、ハイエンドインターコネクトケーブルの進化形『 Shupreme AC-LX 』『 Grandio AC-1 』を取り上げます。


■ Zonotone(ゾノトーン)と前園俊彦氏
2007年5月にZonotone(前園サウンドラボ)が誕生して、早いもので12年になろうとしています。

創業者である前園俊彦氏(現社長:前園 力氏の父上)は、かつて山水電気、オルトフォン・ジャパンに在籍されており、日本のオーディオ界では超有名人です。

特に1990年秋、ortofonブランドとして日本で初めて「7Nオーディオケーブル」を商品化し、日本のオーディオ界は初めて線材、特に純度の重要性に気付かされたのでした。

以来、数々の革新的なケーブルを世に送り出してきましたが、前園氏が考える理想のケーブルを開発するため、一念発起して立ち上げたのが「Zonotone」ブランドだったのです。

前園氏の考え方はこうです。

いい音のためにはいい素材がどうしても不可欠であり、とにかく最初に"純度ありき" という考えが一貫してあるのだといいます。

それには、国産素材でなければならないともいいます。そこには日本人のDNAにある、妥協を許さない、品質への徹底的なこだわりがあるからなのでしょう。

そして前園氏の目標は、『 オーディオファイルの心を揺さぶる音楽の深い感動を追求する 』ことであり、その根底にあるのは音楽が好きでオーディオが好きという熱い想いです。

さらに、オーディオはお金持ちだけの趣味ではなく、普通のオーディオファイルの趣味として楽しんでもらうために、ケーブルは適価であるべきだともいっています。

Zonotoneケーブルがオーディオファイルにこれ程の信頼を勝ち得たのは、出てくる音に一貫性があり、Zonotoneならどれを選んでも安心だ!という暗黙の了解のようなものが、オーディオファイルの間にあるからだと思います。

このようなブランドは、ケーブル以外でもそうそうあるものではありません。そして、その信頼の裏付けとなっているのが「メイド・イン・ジャパン」です。

しかし、初期のZonotoneケーブルは、前園氏自身の好みの反映からか、比較的低域に比重を置いた、ピラミッド型の低重心の傾向が強かったのですが、最近の同社製品では、そのような傾向は完全に払拭され、広いレンジにわたってフラットレスポンスであり、高域が神経質になったり、低域が鈍重になることは全くなくなりました。

低域の力強さに肉付きの良い中域、魅力的な高域が加わった、実に説得力のあるハイエンドケーブルと呼ぶに相応しいサウンドになっています。

そんな中、昨年(2018年)の11月に登場したのが「新・最高峰」のインターコネクトケーブル「 7NAC-Shupreme X 」。

超高純度7NクラスCuを中心に、5種の異種・異径線材のハイブリッドで、ピュアで繊細、抜群の静寂感を備えつつ、豊かで濃密、臨場感をも併せ持つ、高忠実度と音楽性・芸術性を両立した国産には珍しいケーブルです。

海外のハイエンドケーブルなら、その何倍もの価格が付けられてもおかしくない程のパフォーマンスを備えています。

しかし国内のオーディオファイルからは、「最高峰モデルの廉価版が欲しい」という多くの声が同社に寄せられたそうです。

■ Shupreme AC-LX

写真は「Shupreme AC-LX-1.0RCA」

そこでZonotoneは、「 7NAC-Shupreme X 」のケーブルに使用されている導体素材や内部構造はそのままに、ケーブル外周に施されていた特殊銅スプリングによるシールドと、S/N改善用として装着されていたコモンモードチョーク・トロイダルコア(ファインメット)を採用しないことで、大幅なコストダウンを図って『 Shupreme AC-LX 』を完成させたのです。

また、「 7NAC-Shupreme X 」では、長さ2.0mまでしか対応できませんでしたが、本ケーブルでは、制限がなくなり長尺ものの対応が可能になりました。(1m以上0.5m間隔で特注可能)

『 Shupreme AC-LX 』の導体素材は、前述のように「 7NAC-Shupreme X 」と全く同じで、超高純度7NクラスCu、高純度銅特殊合金、高純度無酸素銅PCUHD、純銀コートOFC、高純度酸素銅の5種類の、しかも径の異なる線材を絶妙な黄金比でハイブリッドさせたものです。※下記断面図参照


ただ、線材だけで優秀なケーブルが完成するわけではありません。そこは、Zonotoneの豊富な経験と、積み上げたノウハウがモノをいいます。

特に、構造はオリジナリティに富んでおり、多種の線材と線径を組み合わせ、それらを絶縁して一つの芯線とするだけではなく、プラス・マイナス各4芯からなる導体を、中空パイプを介して周囲に配置するという画期的な新エアー制振構造を採用しています。これらをZonotone独自のDMHC(※)構造で組み上げられており、これこそ職人技といえます。

※DMHC(ディスクリート・マルチハイブリッド・ヘリカル/パラレル・コンストラクション)とは、大電力と共に千変万化する微細な信号を正確に伝送させるため、円筒状にまとった極太多芯導体をホットとコールドに分離・独立させた構造のこと。インダクタンス、キャパシタンスの低減化、位相歪み、高周波もしくは混変調歪み、クロストークなどの低減、帯域バランス特性等の改善、共振、電磁誘導、振動抑止対策、エネルギー損失の防止、等々に極めて高い効果を発揮するものです。物理的、科学的分析からではなく「耳による音楽性」を何よりも重視した結果だとしています。

サウンドは、密度感が高く、伸び伸びとしたダイナミックな面は残しつつ、中高域はディテールが細やかで生き生きとしたものになっています。

現在的な高解像度と、同社の伝統でもある実在感を伴う音楽性を十分に感じさせ、ハイエンドの名に相応しいケーブルとなっています。最高峰「 7NAC-Shupreme X 」に限りなく近づいていると断言します。

■ Grandio AC-1

写真は「Grandio AC-1-1.0XLR」

続きまして、抜群のコストパフォーマンスと魅力的な音質を誇る『 Grandio AC-1 』です。

ケーブルの心臓部ともいえる導体構成は、超高純度7NクラスCuを中心に、新素材の高機能純銅線HiFC、高純度無酸素銅線PCUHD、錫メッキOFC、高純度無酸素銅など、厳選された5種素材を黄金比によってハイブリッド。勿論構造は導体を生かしきるDMHC構造を採用しています。


この『 Grandio AC-1 』は、力強い鳴りっぷりが、特にJAZZファンに人気のあった「Blue Spirit」シリーズ(生産終了)と、発売当初ゾノトーンらしくないともいわれた、拡がり感・奥行き感が特徴の「Royal Spirit」シリーズの2つの「Spiritシリーズ」の良さを併せ持つ、同社としては新しいパフォーマンスを狙ったケーブルです。

Zonotoneの音づくりの原点でもある「Grandio」という名前にはとらわれず、素材・構造を再吟味し、試行錯誤の末に完成した音楽性豊かなケーブルだということです。

勿論、細部に至るまで仕上げも入念です。そこには、ハイレベルなサウンドのための同社のテクノロジーやノウハウが注入されています。まさに「Grandio」を超えた「Grandio」の誕生です。

『 Grandio AC-1 』は、「力強さ」「躍動感」「優れた解像力」「繊細なディテール表現」に加え、前方にせり出してくる「迫力あるサウンド」とスケールの大きな「拡がり感」、「奥行き感」が加味され、あたかも演奏会場で聴いているような臨場感・生々しさを体感できるでしょう。音楽の感動を求めるオーディオファイルのこだわりに応える会心作です。

端子は『 Shupreme AC-LX 』『 Grandio AC-1 』とも、RCAが精密一体加工によるコレットチャック方式で、キャップにはニッケルメッキ、ピンにはロジウムメッキを施しています。

XLRにはノイトリック社のプロ用端子を採用し、接触部分は金メッキ仕様で、端子最大径は20.5mmとなっています。

■ 最後に
Zonotoneのケーブルは、線材それぞれの特質を引き出しながら、それらを融合することで高次元な再現性を実現しているのです。そして、ケーブル作りで何より大切にしているのは、物理特性を超えた音楽性です。

今回ご紹介した『 Shupreme AC-LX 』『 Grandio AC-1 』は、単なる高忠実度再生を目指すのではなく、音楽の奥深さを引き出し、音楽という芸術の感動を余すことなく再現します。
(あさやん)


今回ご紹介した『 Shupreme AC-LX 』はこちら
  ※1.0mを超える長さについては0.5m間隔での特注となります。


今回ご紹介した『 Grandio AC-1 』はこちら
  ※1.0mを超える長さについては0.5m間隔での特注となります。