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歌い、嘆き、叫ぶ……孤高のピアニストが奏でる愛と死の歌
常にユニークな視点とテーマでアルバム作りに取り組んできたイゴール・レヴィットの最新作は(またしても)2枚組(アナログ盤は3枚組)の大作。
人生と存在に関する偉大な問いを探求し、有名なレパートリーから非常に珍しいレパートリーまでを網羅してきたイゴールの新作のテーマは「トリスタン」である。
「トリスタン」といえばワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」がまず思い出されるが、1857年から1859年にかけて作曲されたこの曲の前奏曲の冒頭で聴かれる精妙な和音進行は、その後の20世紀音楽への道を用意したと言われる。
そしてこの曲に影響を受けて現代の作曲家ヘンツェが作ったのがピアノと電子音楽テープと管弦楽のための「トリスタン」。ヘンツェ作品はウェルザー=メスト指揮するゲヴァントハウス管との共演でこちらも注目されるだろう。 これらふたつの「トリスタン」を中心としつつ、マーラーの最後の(未完の)交響曲のアダージョ、そしてオープニングとエンディングにフランツ・リストの有名な「愛の夢」と「夕べの調べ」を持ってくるところもレヴィットらしい仕掛けと言えよう。
【イゴール・レヴィット】
1987年、ロシアのノブゴロド生まれ。6歳でオーケストラと共演デビューという早熟ぶりを発揮し、世界各地のコンクールを制覇。ソニー・クラシカルと専属契約を結び、多くの大作をリリース。
〔演奏〕
イゴール・レヴィット(ピアノ)
フランツ・ウェルザー=メスト(指揮/LP 1 Side A-1,2, Side B, LP 2 Side A)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(LP 1 Side A-1,2, Side B, LP 2 Side A)