カテゴリから選ぶ

DENONのプリメインアンプ『 PMA-2000RE 』が無念?のモデルチェンジ!

2016.1.16

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、モデルチェンジの噂が流れているDENONのプリメインアンプ『 PMA-2000RE 』を取り上げます。人気が高く、私自身もリファレンスアンプとして常時使っている実力機です。

DENON「PMA-2000RE-SP」

■DENONの代表的プリメインアンプは?


オーディオに詳しい方にこんな質問をすれば、十中八九『 PMA-2000(RE) 』とお答えになるのではないでしょうか。

DENON「PMA-2000」シリーズは、今から19年前の1996年12月に発売された、初代機「PMA-2000」から始まります。

その後、1998年5月「PMA-2000II」、2000年1月に「PMA-2000III」とリモコン対応の「PMA-2000IIIR」、2002年3月「PMA-2000IV」、2005年7月「PMA-2000AE」、2009年7月「PMA-2000SE」、2012年10月「PMA-2000RE」と7世代に亘って続いている、超人気のプリメインアンプです。

■モデルチェンジが発表されました


その『 PMA-2000RE 』が、ついにモデルチェンジされ、型番も「PMA-2500NE」となり、銘機の証である“2000”も型番から消えてしまいます。実際すでにデノンには「PMA-2000RE」の在庫はなくなってしまっています。

そして、型番が変わる以外にも、USB-DAC機能を備え、フルデジタルのヘッドホンアンプも搭載されるなど、様々なデジタルソースに対応しつつ、ヘッドホンリスニングにも適しているという「オーディオ新時代」の中心機種として位置づけられるアンプを目指しているようです。

そんな新機種に、私は「今、何故?」と首をかしげてしまいます。

理由は『 PMA-2000RE 』の完成度があまりにも高く、発売から3年以上が経過した今でも、まったく古さを感じさせないからです。

何より私自身、日本橋1ばん館での中級スピーカーの試聴の際には、リファレンスアンプとして『 PMA-2000RE 』を常時使ってきており、私の音質判断の基準ともなっているプリメインアンプであるためです。

それらに加えて、昨年末の各オーディオ誌の“ベストバイコンポーネント"のプリメインアンプ部門でも依然ダントツ1位を獲得しており、相変わらず人気・実力は評論家諸氏にも認められているのです。『 PMA-2000RE 』は、今もって全く色あせていない真の実力機なのです。

こんな『 PMA-2000RE 』を「何故、新製品に替えなければならないの?」と私を含め、多くのオーディオファンが疑問を持たれると思います。

その理由は、おそらくコストが合わないのだと私は思います。

『 PMA-2000RE 』が良い意味で、オーディオが脚光を浴びていた往年の時代のアンプと同じ考えに基づく、物量投入型のプリメインアンプであり、質量は優に24kg以上にも及び、今となっては同社の上級機に比べてもまったく遜色ないアンプとなってしまっているからなのです。

これこそ、着実なマイナーチェンジの積み重ねがコストダウンに繋がる典型例だと思います。

■プリメインアンプ『 PMA-2000RE 』の魅力とは?

まず、何といっても増幅素子に使われている《 UHC-MOS 》です。DENONが1996年発売の「POA-S1」以来使っている大電流増幅素子です。

この素子を使用することで、シンプルなシングルプッシュプル回路でありながら、大出力アンプという理想の回路構成を採用してきました。

本来、相反する「繊細さ」と「力強さ」の両極を高い次元で実現できたと、当時の資料にはあります。

《 UHC-MOS 》は、一般的に使われているMOS FETの35個分、バイポーラトランジスタの3個分の電流リニアリティを素子1個で可能としたのです。

確か、当時DENONの親会社であった日立(現:ルネサス)が開発した素子であったと記憶しています。

また、7世代にも及ぶ、確実な進化も見逃せません。最も顕著なのが「これでもか!」と思わせるほど、プリメインアンプにとって、ひときわこだわった筐体や内部構造です。

筐体には1.6mm厚鋼板を用い、振動の発生源となるパワートランスの取り付けには、複数の制振材を使用したフローティングマウントを採用。

左右のヒートシンクは弾性材とスタビライザーによってダンプし、フットの間近に直付けするなど、徹底的な振動対策により、静かなアンプを実現しています。

これこそが、現時点での高音質ハイレゾ再生には必要不可欠な要素です。

これらを実現できたのは、大幅なフィーチャーを変更せず、DENON伝統のテクノロジーを着実にブラッシュを重ねてきた結果であることは間違いありません。

世代を重ねるごとに音の鮮度がアップし、瞬発力や駆動力が高められてきたことが「安心感」に繋がっているのです。

■ DENON『 PMA-2000RE 』と相性の良いスピーカーをご紹介


今から新しくオーディオシステムを組もうとお考えの方に、『 PMA-2000RE 』と国産のスピーカーを組み合わせた、安心安全の「メイドインジャパン・ハイエンドオーディオシステム」にピッタリのスピーカーをご紹介いたします。

いわずと知れた、卵形スピーカーです。レコーディングのプロの世界で認められた、超ハイスピード・スピーカーの代表です。

周波数特性、能率を向上させた新開発フルレンジスピーカーユニットを搭載し、同社のフラッグシップモデル「TD712ZMK2」に肉薄しています。

このスピーカーでしか得られない世界を『 PMA-2000RE 』の基本性能の良さが実現します。

◆ クリプトン『 KX-1 』

『 PMA-2000RE 』のシンプルな増幅回路と瞬発力が、「KX-1」の正確な位相特性を活かし、密閉型ならではの締まりのある低域、高解像度と密度感のある中低域、ソフトドームならではの温かい人肌を再現できる国産としては出色の中高域を再現します。

透明感を高め、高域周波数を50kHzまで拡大したツィーターは、ハイレゾ高音質音源を音楽性豊かで艶やかに奏でます。

『 PMA-2000RE 』の高S/N性能や100kHzまでのワイドレンジ再生能力、さらにはMM/MCカートリッジにまで対応した本格的なフォノ入力が最大限に活かせるスピーカーです。

ツイーターシステム「I-ARRAY」が実現した、自然で広い指向特性と高解像度が、アナログからハイレゾまで、なめらかな再生音と広大なサウンドステージを再現するでしょう。


なお、SACD/CDプレーヤーを追加されるなら、同じくDENONの新製品『DCD-2500NE』、またディスク再生ではなくファイルオーディオ再生を目指されるなら、USB-DACの最新鋭機KORG『 DS-DAC-10R 』を自信を持ってお勧めします。

ちなみに、DENON『 PMA-2000RE 』の在庫は残り僅かですので、ご希望の方はお早めにお買い求めください。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)